第三十四話 月下の格闘
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えた義理ではないが」
そう断ったうえで言う。
「行って来い。そして全てを終わらせるのだ。御前自身の因果をな」
「わかりました」
「マサト君」
美久も前に出て来た。
「私も連れてって」
「美久、けれど君は」
「私がいないとゼオライマーは動かないわ。それに」
「それに!?」
「マサト君と一緒にいたい。そして運命を切り開くのを手伝わせて」
「けれど」
「美久、行ってくれるか」
沖は彼女を助けるようにここで言った。
「沖さん」
「マサトには御前が必要だ。頼めるか」
「はい」
美久はそれに頷いた。
「私が作られたのはその為ですから」
「そうだな」
「マサト君と一緒に行きます。いえ、行きたいです」
「そうなのか」
マサトはそれを聞いてようやく頷いた。
「では一緒に来てくれるかい。そして助けて欲しい」
「ええ」
美久も頷いた。
「行きましょう、全ての因果を断ち切って運命を切り開く為に」
「うん」
最後にまた頷いた。マサトもまた決意した。
それまでの彼を象徴するような暗黒の空が世界を覆った。しかしそれもまた終わる時が来る。マサトと美久は今それに辿り着く為に動こうとしていた。
第三十四話 完
2005・7・24
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