第三十三話 恐竜帝国の最後
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なった。
「武蔵は生きているんだな、ヒメちゃん」
「うん」
ヒメは頷いた。
「ほら、こっちに来るよ」
遠くから黒い影が姿を現わした。
「武蔵さーーーーーーん、お帰りーーーーーーーっ!」
ブラックゲッターが入って来た。満身創痍ながら武蔵は仲間達の前に姿を現わした。そしてそのまま病室に運び込まれたのであった。
「傷は深いがな。とりあえずは無事だ」
サコンはロンド=ベルの面々にそう説明した。
「命に別状はない。ブラックゲッターもダメージは酷いが修復が可能だ」
「そうか」
竜馬達はそれを聞いて笑みを作った。
「じゃあ心配はいらないんだな」
「そうだな。だが戦いは今は無理だ。あの傷ではな」
「そうか。それは仕方ないな」
「だがまた戦えるんだな」
「あいつとブラックゲッターが回復したならな。だがそれは少し先だ」
「わかった」
「今は生きているだけで安心だ。心配させやがって」
「そうだな、全く」
そうは言いながらも皆笑顔であった。やはり仲間の無事が嬉しいのだ。
彼等は口々に喜びの声をあげる。そしてそれが終わった時大文字が入って来た。
「皆武蔵君の無事が嬉しいようだな」
「ええ」
皆当然であるようにそれに頷いた。
「彼も無事で恐竜帝国も完全に滅んだ。これで我々の敵が一つ滅んだ」
「はい」
「だが敵が完全にいなくなったわけではない」
大文字は顔と声を引き締めさせた。
「戦いはまだ続く。今極東支部よりまた連絡が入った」
「何と」
「すぐに戻ってきて欲しいとのことだ。バウドラゴンが行動を活発化させるという情報が入ったそうだ」
「バウドラゴンが」
「そしてラストガーディアンからも要請があった。すぐに日本に来て欲しいとな」
「何かありそうだな」
そこまで聞いた京四郎が考え込みながらそう述べた。
「今までラストガーディアンは俺達とは独自の行動をとってきた。それが何故今」
「あの銀色のマシンと関係があるとみていいわね」
ミサトが顎に手をあてながらそう言った。
「あそこの長官の沖って人は昔から色々と噂のある人だし」
「つまり謎の男ってわけだな」
「けれどそういう奴に限って大したことなかったりして」
キリーとレミーが軽い声をあげた。
「しかしゼオライマーが関係しているとなれば話は別だな」
「真吾の言う通りだな」
一矢も言った。
「どちらにしろバウドラゴンも何とかしなくちゃいけない」
「行くしかないってことかよ」
「そうだな。色々と謎は多いが」
甲児に対して京四郎が答えた。
「虎穴に入らずば虎子を得ず、というやつだ」
「それでは決まりだな」
大文字は京四郎の言葉を聞いた後でそう述べた。
「日本に向かおう。そしてバウドラゴンとの戦いを終わらせる」
「はい」
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