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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第三十二話 恐竜帝国の侵攻
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の命をかけても」
「そうだな、行くか」
「ああ」
 彼等はそんな話をしながら大西洋に出た。それを遠くから見ている男がいた。
「全ては予定通りですね」
「そうなのですか、御主人様」
 チカがグランゾンのコクピットで主に対してそう声をかけてきた。
「ええ、全てはね。ところで彼は元気ですか」
「彼!?ああ、あのむさい奴ですね。元気ですよ」
「彼に伝えて下さい。出番が来たと。是非共ロンド=ベルに向かって欲しいとね」
「わかりました。けれどいいんですか?」
「何がですか」
 シュウはチカに問うた。
「いえ、彼ですよ。大丈夫かな、と思いまして」
「前の戦いの傷なら問題ないですが」
「そうじゃなくてですね」
 チカはまた言った。
「何かあぶなっかしいんですよ。とんでもないことをしそうで」
「その時こそ私の出番ですよ」
 シュウはここで思わせぶりに笑った。
「出番!?」
「はい。彼を死なせるわけにはいきませんからね。彼はこれからも必要な方。こんなところで命を落されては困るのです」
「そうなのですか」
「それでは私達も行きますよ」
「ええ」
「ネオ=グランゾンに変えてね。いいですね」
「わかりました」
 こうして彼等もシカゴに向かった。だがロンド=ベルの面々はそれには気付いていなかった。

 ロンド=ベルはそのままアメリカに向かっていた。大文字がピートに尋ねた。
「ピート君、シカゴまでどの位かね」
「あと一時間程です」
 彼はそう答えた。
「一時間か。辛いな」
「辛くはないですよ」
「どうしてだい?」
「戦いは一瞬で済ませますから」
 彼の声には独特の重みがあった。
「一瞬でね」
「そうか」
 そこに決意があった。見れば彼の目は何時になく厳しいものであった。彼もまた故郷での戦いに燃えていたのであった。

「まさかアメリカで戦うことになるなんてな」
 トッドも同じであった。彼はグランガランの一室でそうぼやいていた。既に戦闘服を着ている。
「やっぱり色々と複雑か」
「ああ」
 ショウが彼に問う。そしてトッドはそれを肯定した。
「ボストンじゃねえのが救いだけれどな」
 彼はボストン出身である。だからこう言ったのだ。
「けれどな。やっぱり故郷で戦うのは嫌だな。それは御前さんにもわかるだろう」
「否定はしない」
 ショウは静かにそう言った。
「日本での戦いも多かったしな。未練はないがやっぱり辛いものはあるな」
「そういうことだな。それはあんた達もだろ」
「ああ」
 そこに居合わせたヤンロンやリューネ達にも声をかける。彼等もそれに頷いた。
「僕も中国での戦いがあったしな」
「あたしもね。一応アメリカ人だし」
「そうだったのか」
「あれ、知らなかったの?」
 ショウの言葉
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