第三十二話 恐竜帝国の侵攻
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帝国の者達が叫んでいた。彼等は勝利の美酒に酔おうとしていた。
ロンド=ベルはシカゴ郊外にまで退却していた。そしてそこで策を練っていた。
「あと一時間だ」
その中でサコンがこう言った。
「シカゴの大気成分が人間にとって有害なものとなるまでな」
「あと一時間か」
「はい」
シナプスの言葉に頷いた。
「それまでにマシーンランドを破壊しなければシカゴはお終いです」
「そんなこと誰が許すってんだよ」
「時間がな」
サンシローにそう答える。
「これだけはどうしようもない」
「クソッ・・・・・・!」
「人質さえ救出できれば光明は見えるのだがな」
シナプスは深刻な顔のまま頷いた。
「それはそうですが」
「マシーンランドへの攻撃と人質の救出を同時に行うしかありませんね」
ここでアムロがそう提案した。
「両方か」
「はい」
そして頷いた。
「それしかないでしょう」
「けれどそれは危険な賭けですね」
セシリーが反論する。
「あのマシーンランドを前にして」
「それはわかっている。けれどそれしかない」
アムロの声は強いものであった。
「違うだろうか」
「いえ」
セシリーは首を横に振った。彼女にもそれはわかっていた。
「やるぞ、何としても」
「それなら俺が人質の救出をやらせてもらうぜ」
「宙」
「俺は生身の人間じゃないんでね。連中の大気にも平気なのさ」
彼は不敵に笑ってそう言った。
「いいだろ、中佐」
「頼めるか」
「おう」
「僕も行かせてもらおうか」
万丈が出て来た。
「万丈」
「潜入工作はお手のものなんでね。いいかな」
「万丈ならいいな。じゃあ頼む」
「よしきた。けれど二人だけじゃ心もとないかな」
「では俺達も行こう」
「ヒイロ」
ヒイロ達五人も出て来た。
「俺達の本来の仕事はこれだ。適任だと思うが」
「そうだな。では頼む」
「わかった」
こうして七人行くことに決まった。とりあえずは人選は終わった。
「後は」
細かい作戦について話し合おうとした。だがここでラー=カイラムの通信のコール音が鳴った。
「!?何だ」
ブライトはそれに顔を向けた。
「これは・・・・・・極東支部からです」
「あいつか」
「多分ね」
宙はそれを聞いて嫌な顔をした。万丈もそれに続いた。そして予想通りそのあいつが顔を現わしてきた。
「三輪だ。すぐに日本に戻れ」
彼は出て来るなりそう言った。
「何故ですか」
「マシーンランドはどうされるおつもりですか」
大文字とシナプスが続け様に問う。彼はそれに対して答えた。
「前にも言ったな、化学兵器を投入すると」
「はい」
「これより一時間後シカゴに対して化学兵器を投入する。だから戻れというのだ」
「化
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