第三十二話 恐竜帝国の侵攻
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」
まずは竜馬と隼人が彼に声をかけてきた。あの冷静な隼人まで笑っていた。
「御前等も元気そうだな」
「勿論ですよ」
弁慶も話に入ってきた。
「先輩も元気みたいですね。あの時はどうなるかと思いましたよ」
「運がよかったよな、あの時は」
「ああ」
竜馬がそれに頷いた。
「本当にな。それでそのブラックゲッターで俺達と一緒に戦ってくれるんだな」
「無論そのつもりさ。まあ大船に乗ったつもりでいてくれよ」
「御前はそう言うといつも失敗するからな」
隼人は笑みを浮かべたままそう言った。
「だが期待しているぞ。一緒に恐竜帝国の奴等を叩き潰そう」
「ああ、やってやろうぜ」
戦いを前にして頼りになる助っ人が参加した。ロンド=ベルは彼を迎えて意気揚々とシカゴに向かうことになった。
シカゴはアメリカ最大の工業地帯である五大湖工業地帯の中でもとりわけ重要な都市である。アメリカの大動脈であるミシッシピー川の河口にあり流通の便がよい。この街が繁栄するのは当然であった。この街の歴史はアメリカの産業の繁栄の歴史でもあるのだ。
だがそれと同時に陰もあった。この街は二十世紀前半の禁酒法の時代にはアメリカ最悪の街であった。暗黒街の帝王アル=カポネが君臨し暴利を貪っていたのだ。光あるところに影がある。この街はそうした意味でもアメリカの歴史の鏡の一つであったのだ。
今そこに二つの種族の存亡をかけた戦いがはじまろうとしていた。人間と恐竜人。彼等は今この街において対峙しようとしていた。
「やっと来たって感じだな」
「ああ」
ブライトはアムロの言葉に頷いた。
「それにしてもかなりやられているな。俺もシカゴには来たことがあるが」
彼は目の前の破壊され尽くした街を見ながら言った。
「まるで廃墟だ。しかも御丁寧にあんなのまで置いてくれている」
ニューガンダムの目の前にその不気味な要塞があった。それがマシーンランドであった。
「これをどうするか、だな。だがそれより前に」
「フッフッフ、待っていたぞ哺乳類共」
「ラドラ!」
蛇に手足と翼を生やしたようなマシンに乗る男がロンド=ベルに対して言う。彼がキャプテン=ラドラであった。
「よくぞここまで来た。今こそ決戦の時だ」
「それは違うな」
だが隼人はそれを否定した。
「何!?」
「ここで御前達は滅びるんだ。俺達の手によってな」
「戯れ言を」
「いや、これは戯れ言じゃない」
今度は竜馬が言った。
「貴様等は知らないだろうが俺達は未来で御前達と戦った」
「馬鹿な」
「その時知ったんだ。御前達に未来はないとな」
「俺を惑わすつもりか」
「どうやら知らないらしいな」
隼人は彼等を見据えてこう言った。
「だがいい。どのみち俺達は御前達を倒さなくちゃならない。この世界
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