ユクモ村にて自己紹介と……
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い証拠になったわい!」
そう言って老人は満足そうにニヤリと笑う。
「その刀を打ち直すときはそれ相応のモンを持ってくるようになぁ! ハンパなもんは逆に刀を鈍にするぞぃ」
ヴォルフはそんな事は百も承知と肩を竦めた。
「そういえば、俺が仕留めた奴はここにあるのか?」
「当然じゃ」
「あれで彼女達の武器防具を新調・改良してやってくれ。これから必要になる」
ヴォルフの言葉に三人は驚きの表情を浮かべ、老人はニンマリと笑う。
「その言葉を待っとったよぅ? オオイ! 修理入っとったモンが改良に変わったぞい!」
老人が工房の中にいるらしい助手に大きな声で言い、工房からは複数の猫の声が響いた。どうやら助手はアイルー達のようだ。
「これも男の甲斐性かいぃ?」
「売却よりはマシな使い道だ」
対するヴォルフは老人の笑みに気づいた風も無くそっけなく答えた。
「では任せた」
ヴォルフはそう言って神無達に向かい合う……前に雑貨屋が視界に入ったらしく、そちらの品揃えを確かめに行った。
「前途多難よのォ? しっかりせいや?」
老人はいやらしい笑みを浮かべて神無達三人に問いかけた。
「あらあらまあまあ」
と呑気に頬に手を当てるのは夏空。
「ちょっ!? おじいちゃん!?」
急に話題を振られてあわてるのは神無。
「ふん」
興味無さ気に言いつつもヴォルフを横目で見るのは小冬。
三者三様の反応に、老人は愉快愉快と言わんばかりに笑い出した。
当の本人であるヴォルフはそんな事には気付かずに商品を見定めていた。
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