4/14 謎の生物と場所
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「いいから、行くよもう!やだ、こんな場所!それに、なんか、ちょっと気分悪い……」
「そういや、俺も……」
確かに、身体が重い気がする……。この場所の異常さのせいか。
「わかった、戻ろう。何か、マジで気持ち悪くなってきた…」
来た道を慎重に進み、最初の場所まで何とか戻ることが出来た。
問題なのは、未だに出口が見つからないと言うことなんだけど…。
「ふぅ…。やっと戻って来れたよ…。って、何あれ…?」
「な、何かいる!」
霧の奥へと視線を向けると、確かに霧の中に影が確認出来る。
しかも、こっちに近付いてきている。緊張しながら身構えていると、霧の中から現れたのは…何だろう、これは。
「何これ?サル…じゃない、クマ?」
「何なんだ、こいつ…」
「き、キミらこそ誰クマ?」
「喋った!?」
こいつ、喋れるのかよ…。…って、クマじゃん。
あ〜、そういやテレビの中に住んでたんだっけ。
「だ、誰よあんた!?や、やる気!?」
「そ、そ、そんなに大きな声出さないでよ…」
千枝の声に、クマはその身を丸めて怯えている。
優しく訊かなきゃいけないらしい。
「君は誰?」
「クマはクマだよ?ココにひとりで住んでるクマ。ココは、ボクがずっと住んでるところ。名前なんてないクマ」
「ずっと住んでるところ…?」
「とにかく、キミたちは早くアッチに帰るクマ。最近、誰かがココに人を放り込むから、クマ、迷惑してるクマよ」
「は?人を放り込む?何の話だ?」
人を放り込む……。意味深な言葉だな。
「誰の仕業か知らないけど、アッチの人にも少しは考えて欲しいって言ってんの!」
腹立たしいのか、クマは地団駄を踏みながら眉?を歪めながら言った。
「ちょっと、何なワケ?いきなり出てきて、何言ってんのよ!あんた、誰よ!ココはどこよ!何がどうなってんの!?」
再び千枝がキレ、クマを怒鳴りつける。
はぁ、少しは落ちつけよ。怒鳴り付けたって何も変わらん。
って、おい。
「さっき、言ったクマよ…。と、とにかく早く帰った方がいいクマ」
何で俺の後ろに隠れる。何だ、最初に優しく訊いたのが良かったのか?
「要はココから出てけってんだろ?俺らだってそうしたいんだよ。けど、出方が分からねーっつってんの!」
「落ち着け、花村。えーと、クマだっけ?お前が、ここから出してくれるってことか?」
「おほーっ!キミはこの2人とは違うクマね。その通りクマ」
「へっ?マジで?」
千枝に引き続き、陽介までキレる。だから、落ち着けと言うのに。
俺は陽介を落ち着かせると、クマに問いかける。
俺の問いに何故かクマはテンションが上がると、ウィンクしながら肯定する。若
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