4/14 謎の生物と場所
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すぐ戻って来たようだ。
「客来る!客、客!」
「えっ!?ちょっ、ここに、半分テレビにささった人いんですけど!!ど、どうしよ!?」
「客来た?じゃあ、今出るか…。って、うわっ!!」
後ろから何かがぶつかったと思ったら、落下の浮遊感を感じたと思ったら、全身に衝撃が走った。
「ねえ、何なのコレ…」
「2人とも、怪我はないか?」
「若干、ケツが割れた…」
「もともとだろうが!」
ごもっとも。ケツが割れてなかったら、大はどっから出すんだって話だ。
「うおっ!」
「な、なに、ついに漏らした?」
「恥ずかしいな、花村」
「ちっがうわ!!周り、見てみろって!」
周りを見渡してみると、テレビで見たようなスタジオのような風景が広がっていた。
同時に、俺が見たように濃霧が視界を覆い尽くしていた。視界は2・3mってところか。
それに何より、出口が見当たらない。この場所に無いだけで別の場所にあるのか、あるいは…。
いや、現に入ることが出来たんだ。出ることも可能なはず。…多分。
「出口が無いな」
「えっ!?」
「マジかよ!どどどどど、どーすんだよ!」
どもりすぎだ。しかし、俺は予想以上に冷静だ。これも、前世を体験した影響か?
陽介の慌てっぷりに影響されてか、千枝も慌て始めた。
これは良くない状況だ。まずは落ち着かなきゃな。
「まずは落ち着こう。そして、出口を探してみよう」
「そ、そうだな…。うん、それしかない…。出口を探してみよう」
「本当に出口とかあんの…?」
「入ることが出来たんだ。出ることも出来るはずだ。探してみよう」
「それはそうだけど…」
「てか、無きゃ帰れないだろ!探すしかないだろ!」
「花村の言うとおりだ。探してみよう」
何とか2人とも落ち着くと、出口を探すという目的を共有する。
この霧だから、極力離れないように注意しながら出口を探し始める。
探しまわって着いたのは、さっきまで居た場所とは何となく雰囲気の違う場所だった。
確かにそうかもしれない。知らない場所をカンで歩くのも危険な気もするが、今の俺たちにはそれしかない。
霧もすごくてよく見えないし。
―――――我は汝、汝は我。汝、目覚めの時は近し。我、汝の目覚めを感じる。
うっ……!
突然、昨日も体験した頭痛が俺を襲い、“声”が俺に語りかけて来る。
「何ここ……。さっきんとトコと、雰囲気違うけど……」
「建物の中っぽい感じあるけど…。くっそ、霧がスゴくてよく見えねぇ…」
「大丈夫?却って、遠ざかったりしてない?」
「分かんねぇよ。けど、ある程度カンで行くしかないだろ」
「そうだけど……」
声が響く間も、陽介と千枝は普通に会話している。2人
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