4/14 謎の生物と場所
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周囲を注意深く見渡し始める。人がいないことを確認すると、2人は大型液晶テレビに触った。
「…やっぱ、入れるワケないよな」
「はは。寝オチ確定だね」
「大体入るったって、今のテレビ薄型だから、裏に突き抜けちまうだろ…。ってか、何の話してんだっつの!」
「で、里中。お前んち、どんなテレビ買うわけ?」
「とりあえず安いヤツって言ってた。おススメある?」
2人は横に移動すると、花村はこのテレビより幾分か縮小したテレビを勧める。
「こちらなどいかがでしょうか、お客様。この春発売されたばかりの最新型で…」
「ちょ、全然安くないじゃん!ゼロ1個多いだろって」
「てか、まずお前の“安い”が、どんぐらいか聞かないと」
「花村のコネで、安くしてよ。そんなら、ここで買うからさ」
「そーいうのは無理だって…。じゃ、こっちとかどうだ?展示品でちょっと古いけど、これなら…」
さらに2人は俺から離れ、別のテレビへと歩いて行く。
そんな2人を他所に、俺は目の前の大型液晶テレビを見る。
これだけ大きければ、本当に入れそうだな。湧き上がる好奇心を抑えられない。
俺はゆっくりを手を伸ばすと、テレビに入れた。
「そういやさー、鳴月。お前んちのテレビって…!」
「なに?どしたの、花村」
「あ、あいつの腕…ささってない…?」
「うわ…。えっとー…あれ…最新型?新機能とか?ど、どんな機能?」
「ねーよっ!」
俺が右腕を突っ込んでいる状況に、2人は動揺しっぱなしだ。
逆に俺は、昨日体験済みのため落ち着くことが出来ている。
「ウソ…マジでささってんの!?」
「マジだ…ホントにささってる…。すげーよ、どんなイリュージョンだよ!?で、どうなってんだ!?タネは!?」
2人は俺の腕がささっているこの状況を、食い入るように見ている。手だけでなく、もっと入りそうだ。
俺はテレビの縁に手を掛けると、頭をテレビに突っ込んでみる。
「バ、バカ、よせって!何してんだ、お前ー!」
「す、すげぇーっ!」
中には空間が広がっている。だが、それだけだ。
どんなものがあるのかは、深い霧で見ることが出来ない。何で、テレビの中に霧が…。
それはとにかく、意外と広いことを2人に伝える。
「な、中って何!?」
「く、空間って何!?」
霧ではっきりとは見えないが、結構広いことが分かる。再び、この状況を伝える。
「ひ、広いって何!?」
「っていうか、何!?」
「やっべ、ビックリし過ぎて、モレそう…」
「は?モレる?」
「行き時なくて、我慢してたってか…。うお、ダメだ!限界!!」
顔はテレビに突っ込んでいるので見えないが、陽介が相当焦っていることはわかる。
トイレに行ったかと思えば、
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