4/14 謎の生物と場所
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なかったけど、明らかに女の子でさ。髪がね、ふわっとしてて、肩ぐらい。で、ウチの制服で…」
「それ……。もしかしたら、俺が見たのと同じかも。俺にはもっと、ぼんやりとしか見えなかったけど…」
俺がスルーされたまま、話が進んでいる。ちょっとしたアメリカンジョークだったんだが。
「え、じゃあ花村も結局見えたの!?しかも、同じ子…?運命の相手が同じってこと?」
「知るかよ…。で、お前は見た?」
「俺も見たよ。俺も2人が見たの子と、多分同じだと思う。それに…」
「それに、何だよ」
「それに、変な声も聞こえた。テレビに触ったら、テレビの中に吸い込まれたんだ。テレビが小さかったら良かったけど、でかいのだったら入ってた」
俺は昨夜、俺が体験した事実を話す。まあ、普通に考えたらテレビになんて信じるような話じゃない。
「お前が見たのも、同じ人っぽいな…。しっかし、変な声ってのはともかく、テレビに吸い込まれたってのはお前…。動揺しすぎ?…じゃなきゃ、寝オチだな」
「けど、夢にしても面白い話だね、それ。“テレビが小さいから入れない”ってとことか、変にリアルでさ。もし大きかったら…」
まぁ、当然の反応だな。逆の立場だったら、俺も信じないだろう。
千枝の言うとおり、でかいテレビだったら確実に入ってた。
「そういえばさウチ、テレビ大きいの買おうかって話してんだ」
「へぇ。今、買い替えスゲー多いからな。何なら、帰りに見てくか?ウチの店、品揃え強化月間だし」
「見てく、見てく!親、家電疎いし、早く大画面でカンフー映画見たい!チョアー、ハイッ!」
そういうと、千枝は片足を上げ、俗に言う鶴の構えを取る。
「パンツ見えるよ、里中」
「えっ!?あっ、いや、でも大丈夫」
「スパッツ履いててもな。喜ぶぞ…花村が」
「俺かよ!喜ばねぇよ!俺は生パンの方が…!って、何言ってんだ俺はー!」
「この、ド変態ーッ!!」
「ぎゃぶらっ!!」
千枝の飛び蹴りが炸裂。陽介は教室後ろまで吹っ飛んで行くと、吹っ飛んだ拍子に机の角に股間を直撃した。
「おっ、おおっ……。お、俺のジュニアに……」
原因の俺が言うのもアレだが、可哀想に……。
股間を押さえて蹲る花村を引きずり、俺たちはジュネスの家電売り場に向かった。
俺たちは横幅が、俺たちの身長くらいはありそうなテレビを前にしていた。
「でか!しかも高っ!こんなの、誰が買うの?」
「さあ…金持ちなんじゃん?」
「花村とか?」
「無茶言うな……」
さすがに無理か。
「家でテレビ買うお客とか少なくてさ、この辺店員も置かれてないんだよね」
「ふぅん…やる気無い売り場だねぇ。ずっと見てられるのは嬉しいけど」
2人はそう言うと、急に
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