『自己紹介と+α』其の二
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「はいっ! 質問です!」
既に自己紹介を終えた男子生徒の一人が右手を高々と挙げる
「あ、は、はい。なんですか?」
「なんでここにいるんですか?」
聞きようによっては、失礼な失礼な質問が浴びせられる
しかし、その質問も無理はない。何故なら彼女は、容姿端麗で成績優秀。入学して最初のテストでは学年2位を記録しており、その後も一桁以内に常に名前を残している才色兼備な女子だ。
ところがどっこい、その彼女が最低辺と呼ばれるFクラスに居るのは場違い。学校中の誰もが、彼女のAクラス行きだと確信していたからだ
「そ、その、振り分け試験の最中、高熱を出してしまいまして…」
試験途中の退席は0点扱いとなるのは学園の方針となっている。彼女は昨年度の振り分け試験を最後まで受ける事が出来ずに、Fクラス行きが確定したと言う訳だ。とか言う俺や飛鳥もそうである
そして姫路の言い分を聞いたFクラスの馬鹿共はと言うと――
『そう言えば俺も熱の問題が出たせいでFクラスに』
『ああ。科学だろ?アレは難しかったな』
『俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力を出し切れなくて』
『黙れ一人っ子』
『前の晩、彼女が寝かせてくれなくて』
『今年一番の大嘘をありがとう』
明久と同様なバカな言い訳をしていたのであった
「で、では、一年間よろしくお願いしますっ!」
そんな馬鹿共の中を逃げるように、明久と雄二の隣の空いている卓袱台に着こうとする姫路・・・身体大丈夫か?
席に着いた姫路は明久と雄二と話しており、雄二が明久を不細工呼ばわりしたり、明久に気のある人・・・久保利光(♂)を紹介したりと、初日にしては結構馴染めていた
「はいはい。そこの人たち、静かにして下さいね」
福原教諭はパンパン と教卓を叩き、明久に注意をした。
「あ、すいませーー」
バキィッ! パラパラパラ…
明久が謝ろうとした瞬間に教卓は崩れ、ゴミ屑と化した
「えー・・・替えを用意してきますので、少し待っていてください」
気まずそうに告げて福原教諭は教室から出て行ったと、同時に雄二と明久が教室から出ていく…どうせ、試召戦争でも持ちかけるつもりだろう
そんな事を考えながらボーっとしていると明久達と先生が戻ってきた
「それでは、司馬さん」
「えっと、司馬飛鳥です。趣味は戦略型ゲームと料理ぐらいだね。因みにフリーだけど、キミらに靡く事はまず無いと思ってね〜」
それを聞いた男子共は地に手を着き、絶望していた・・・しかも飛鳥は俺に向けて笑顔向けてくるし…いや、カワイイけどさ?
「坂本君、キミが自己紹介最後の一人ですよ」
「了解」
いよいよ、我らFクラス代表のお出ましだ
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