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スーパーヒーロー戦記
第45話 黒き仮面
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変身を解く。そして、自分の手を見た。

(あいつらの言う通り。俺の体はもう人間の体じゃない…俺は人間を超えた化け物になってしまったんだ)

 ふと、光太郎は気を失ったフェイトに近づく。
 そっと彼女を抱き抱えて向った場所は近くの公園であった。其処のベンチにそっと彼女を寝かせる。

「御免よ。僕と一緒に居たら君も危険な目にあってしまう。だから僕は行くよ」

 これ以上自分が彼女の近くに居れば彼女もまた狙われる。光太郎はそう判断し、フェイトから離れていった。
 公園の離れに行くと其処には一台のバイクが止まっていた。緑を基調としたバイクである。

「バトルホッパー!」

 光太郎はそのバイクの名を呟き、それに跨る。
 アクセルを回し、光太郎は漆黒の闇の中へと消えていった。




     ***




 どれくらい経った後だろうか、フェイトが目を覚ますと其処は見知らぬ公園であった。そして、其処には彼女の身を案じたアルフとユーノ、そしてクロノの三人が居た事を。

「み、皆…」
「フェイト、無事で良かったよ」
「怪我はないか?」

 アルフが涙目になっておりクロノもフェイトの身を案じてか尋ねる。

「うん、大丈夫。仮面ライダーが助けてくれたから」
「ライダーって、本郷さん? それとも一文字さん?」
「えぇっと…どっちだったけ?」

 ぼんやりだった為に覚えていない。それが真相であった。

「分からないなぁ。もしその二人のどちらかだったら普通君だけを置いていく事はないだろう?」
「そうですよね…あ、さっきの男の人は?」
「誰だい? それ」

 フェイトは起き上がって辺りを見回す。だが、誰も居ない。どうやら青年は無事に逃げられたのだろう。そう思いたい。

「それにしても、フェイトのバルディッシュ…かなり酷くやられたね」
「うん、御免ね…バルディッシュ」

 フェイトの前には真っ二つに折られボロボロになったバルディッシュがあった。これでは暫く戦えそうにない。

「とにかく、今は一旦アースラに戻ろう。君が遭遇した出来事についても聞きたいし、念の為検査もしておこう」
「うん」

 フェイトは頷いた。帰る途中、フェイトは再び自分を助けてくれた謎の仮面ライダーを思い出した。

「あの仮面ライダー…さっきの男の人と同じ声だった気がするけど…一体誰だったんだろう?」

 考えるフェイト。だが、幾ら考えても分からない物は分からない。
 真相はまだ解明されてはいないのだから。




     つづく
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