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スーパーヒーロー戦記
第45話 黒き仮面
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れ!」

 ジタバタもがくもどうにもならない。そしてそのまま光太郎の体はとあるビルにあった電光板に叩きつけられた。
 激しい火花が辺りに飛び散り激痛が走る。

「うわあああああああああああああ!」

 苦痛に叫ぶ光太郎の前に三人の異形が現れる。

「キサマも知っただろう。貴様は数万ボルトの電流を浴びても死なない体を得た。貴様は人間を超えた存在。即ち改造人間となったのだ! 後はキサマの人間の記憶を消去し、我等ゴルゴムの世紀王ブラックサンとなるだけだ!」
「じょ、冗談じゃない! そんなの…そんなの俺はなりたくない!」

 よろけながら立ち上がる光太郎。だが、状況は最悪でもあった。

「駄々をこねては困りますよブラックサン。貴方には我等ゴルゴムの宿命を背負っているのです。さぁ、大人しく我等ゴルゴムの元へと帰るのです」

 三人の異形が近づく。光太郎は必死に逃げようとするも、此処はビルの屋上。逃げ場所はない。
 万事休すかと想われたその時だった。

「はぁっ!」

 突如叫びと共に三人に向かい誰かが切り掛かってきた。三人の異形は飛びのき離れる。その隙に光太郎にその切り掛かってきた人物が舞い降りてきた。
 それは少女であった。金髪の赤い瞳をした少女が光太郎を助けてくれたのだ。

「き、君は?」
「説明は後で、今はとにかく逃げます。私に捕まってください」
「って、どうやって?」

 疑問を抱く光太郎を他所に少女は光太郎の腕を自分の肩に回して担ぐ。そして、空へ飛び上がってしまったのだ。

「うわわぁっ、何だこれ? どうなってんだぁ?」
「あんまり暴れないで。バランス取り辛いから」
「あ、御免…」

 言われたので大人しくなった光太郎。

「おのれ、逃がすな! ブラックサンを捕えろ!」
「あの小娘はどうします?」
「我等の姿を見た以上生かしてはおけん。殺せ!」

 三人の異形がすぐさま光太郎と少女の追跡を行った。
 その時、二人は人気のない工業地帯に下りてきていた。

「はぁ…た、助かった…有難う」
「無事で何よりでした。それで、あの人達は何者なんですか?」
「分からない。只、奴等は自分達をゴルゴムって言ってた」

 光太郎が知ってるのはそれ位だった。それを聞いたフェイトは考え込んだ。

(ゴルゴム? 聞いた事ない組織だ。また新たな組織が活動を始めたって言うの? 一体この星にはどれだけの組織が…)

 フェイトが思慮していた時、三人の異形がまた現れた。

「見つけましたよブラックサン!」
「また出た!」
「貴方は逃げてください! 私が食い止めます!」

 光太郎を守ろうと少女は立ち塞がる。

「って、君も危ない! 奴等は人間じゃないんだ!」
「分かってます
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