第45話 黒き仮面
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「あ、なのはちゃん!」
「こ、こんにちわ…」
嬉しそうに微笑むはやてとは裏腹になのは自身かなり恥ずかしそうに笑ってる。
「どしたん?」
「えっと…実は…」
なのはは事の経緯をはやてに話した。それを聞いたはやてはうんうんと頷く。
「そうなんか、大変やったなぁなのはちゃん。よっしゃ! それやったら家に泊まっても」
「え? だ、大丈夫なの?」
「平気平気、家私一人やから凄い退屈やったし、返って賑やかになって嬉しいもん」
「一人? お父さんとお母さんは?」
「居らへんよ…私がずぅっと小さい頃に星になってもうたからなぁ」
「あ…御免なさい」
途端に気まずくなる。聞いてはいけないことを聞いてしまったと思いハッとする。
だが、そんななのはを見てはやては大笑いする。
「こらこら、そないに暗い顔したらあかんよ! まずは家に上がろっ。なっ」
「う、うん!」
かくして、高町なのはは色々とあり此処八神家でお世話になる事になった。
病院で接したのと同じようにはやては明るくて優しい子だった。そんな子が幼い頃に両親と死別し、更に下半身が麻痺して車椅子生活を余儀なくされているなどとは悲しい事でもある。
そんな事をなのはは聞いてしまい、思わず涙してしまったのは記憶に新しい限りである。
だが、この時はまだ誰も知る筈がない。
それが、後に大きな運命の渦に巻き込まれて行くことになるのだが、この時はまだなのは自身まだ知らずに居た。
***
時刻は既に夜。夜の海鳴市の町を一人の青年が走っていた。とても息を切らせながら走っていた。何かから逃げるように必死に走っている。
「はぁ…はぁ…」
青年は必死に走る。走りながら青年は後ろを振り向いた。
後ろからは三人の者達が追っていた。白い布を全身に被り、宙に浮きながら青年を追いかけている。明らかに奴等が人間じゃない事は明白だった。
突如、白衣の男の一人が手を翳し、その手から稲妻を放つ。
「うわぁっ!」
咄嗟に青年はそれをかわす。かわした後には稲妻が地面に当たり抉れていた。恐ろしい威力であった。まともに食らえば命はない。
とにかく今は逃げる他無い。青年は必死に逃げ惑った。しかし、青年の周囲を三人の異形が取り囲んで逃げ道を塞いだ。
「ぐっ!」
「逃げても無駄だ、南光太郎! お前は改造手術を完了し、我等ゴルゴムの世紀王【ブラックサン】となるのだ」
白面の男がそう告げる。それに黒面の男と女が頷く。
「嫌だ! 俺は世紀王になんかなりたくない!」
「もう遅い、お前は既に人間ではないのだ! その証拠を見せてやる」
その時、青年南光太郎の体が宙に浮く。
「うわっ! 何だこ
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