第十九話 修行
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「っ!!し、しまっ・・・ぐはっ!!」
闇慈は考え事していた隙を突かれ、小猫の突肩を腹に受けてしまい木に激突した。今更だが闇慈と小猫の身長の差は有り過ぎる。闇慈は180cm。小猫は138cm。普通の突肩なら背中か胸に当たるのだが、40cm近く差があるため小猫の突肩は闇慈の丁度鳩尾に入ることとなった。
「痛たた・・・くそっ!!油断した!!」
「・・・戦いの最中に考え事はダメです、闇慈先輩」
「そのことは今のでよく分かったよ」
「・・・打撃は体の中心線を狙って的確且つ抉りこむように打つのが基本です」
「分かった。よし!!行くぞ!!はあああ!!!」
闇慈が再び小猫に格闘を挑んだ。しかし今回は闇慈にも考えがあった。
(小猫ちゃんは全てを力でねじ伏せる『剛』の格闘術・・・なら僕は)
「・・・闇慈先輩。また考え事です。隙あり」
小猫は再び闇慈に突肩を闇慈の鳩尾に当てようとした。しかし・・・
「・・・えっ!?」
突肩が当たる瞬間、闇慈は体を後ろに反らし威力を無くすとそのまま小猫の両腕を掴み、素早く小猫の足を払い、転かすと・・・小猫の胸のあたりにしゃがむ勢いを乗せた掌底を体に当たる直前まで振り下ろした。
「全てを『無』に還す・・・『柔』の格闘術を習得する!!」
「・・・お見事です、闇慈先輩。でも甘いです」
「えっ?」
闇慈が自分の腹を見てみると小猫の膝が鳩尾に入っていた。
「・・・最後まで気を抜かないで下さい」
「あはは・・・ごめ、ん・・・」
「・・・闇慈先輩?」
闇慈は小猫に謝り終える前に気絶してしまい、小猫に覆い被さってしまった。
「・・・あ、闇慈先輩?少しやりずきました」
小猫は闇慈を優しく退けるとそのまま闇慈を抱き上げると木陰にもたれかかるように降ろした。
「・・・でもこのままでは闇慈先輩の体が不安定・・・仕方ないです」
小猫は自分自身が木にもたれ掛かり足を伸ばすように座ると闇慈の頭を自分の膝の上に乗せた。要するに『膝枕』である。
「・・・」
「・・・///」
小猫は闇慈の寝顔を見ていると段々自分の顔が赤くなっていった。結局が何故なのか小猫には分かるず終いだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
闇慈が目覚めたのは夕暮れだった。
「ごめんね?小猫ちゃん。僕のために」
「・・・いえ。闇慈先輩が元気ならそれで良いです」
「そろそろ宿舎に戻ろうか?」
「・・・はい」
そして小猫が立ち上がろうとすると立ち上がれなかった。
「小猫ちゃん!?」
「・・・どうやら足が痺れてしまったみたいです。闇慈先輩は先に宿舎に戻っていて下さい」
「それはできないよ。今まで僕の面倒を見
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