第1章 ニルヴァーナ編
さようなら、化猫の宿・・・
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・・・。」
「400年前・・・だと?」
みんな驚いている、無理もない・・・俺も話を聞いて、信じられなかった・・・。
「400年前、世界中に広まった戦争を止めようと
ワシは善悪反転の魔法『ニルヴァーナ』を作った。
ニルヴァーナは、ワシらの国となり平和の象徴として一時代を築いた。」
俺もその話は聞いた、だが、これには続きがあった・・・。
「しかし、強大な力には必ず反する力が生まれる。
人々の闇を光に変えたぶんだけ、ニルヴァーナはその闇を纏っていた。
人々の闇と光はバランスを持っている。
それを無制限に光だけにすることは危険な事だった。
闇に対して光が生まれるように、光に対して必ず闇が生まれる。」
「そう言えば、確かに・・・。」
グレイさんは何かわかったかのように言っていた。
「人々の闇・・・殺意、憎悪、悲しみ、苦しみ、
その強大で邪悪なそれはニルヴァーナを介しワシらにまとわり憑いた。」
「そんな・・・」
「地獄じゃ。戦争をしている人間の膨大な悪意、ワシらは共に殺し合い・・・全滅した。
生き残ったのは、ワシ1人だけじゃった。今のワシは人などではない。
あんなものを作り出してしまった罪を
償う為にこの世に残るただの思念体、力無き亡霊じゃ。
ニルヴァーナを封じる事しかできなかった弱きワシに変わり
ニルヴァーナを破壊できるものが現れるまで、
400年前・・・今、ようやく役目が終わった。」
「そ、そんな、話し・・・。」
ウェンディ・・・本当にゴメン・・・。マスターは静かに笑うだけだった。
そして・・・
「何これ、みんな!?」
「あんた達!?」
「何で!?何でみんな消えていくの!!?」
「どうなってるんだ!?人が消えていく!!」
「・・・っ!」
消えていく・・・7年間、一緒にいたギルドのみんなが、
昨日まで一緒に暮らしていたみんな消えていく・・・。
「イヤよ!!!みんな・・・!!!消えちゃイヤ!!!!」
ウェンディが叫んでも、誰も答えない。みんな笑って消えていくだけだった。
「騙していて、すまなかったな。ギルド者は皆、ワシが造り出した幻じゃ。」
「ッ!?」
「何だとォ!!?」
「人格を持つ幻だと!?」
「何という魔力なのだ!!」
みんな驚いてそう言っていた。
「なんで、そんなものを作ったんだ・・・?」
エルザさんがマスターに聞く。
「儂は、ニルヴァーナを見守るためにこの廃村に一人で住んでいた。
じゃが7年前、ある少年達がやって来た。
そして1人の少年がもう1人の少年と少女預かってほしいと頼まれた。」
「その少年達っ
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