暁 〜小説投稿サイト〜
混沌の魔術師と天空の巫女
第1章 ニルヴァーナ編
緋色の空
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ジェラールは笑顔だった・・・。
まるで、何か大切な事を思い出したかのような・・・。

「さよなら・・・エルザ・・・。」

「・・・ああ。」

そのままジェラールは護送車の中へと消えていった・・・。




































もうすぐ夜が明ける時間帯まで俺達はいた。
エルザさんはどこかで1人にきりになれる場所へ行った。

そして、ウェンディは悲しそうに泣いている。

「ジェラール・・・。」

「ウェンディ・・・。」

俺も今のお前の気持ちはわかる・・・
ただ、俺の場合は何かの疑問と違和感があった。
俺達と出会ったジェラールはあいつなのかという・・・。
本当は信じられないと思うが、俺はそんな気がしていた。

「(今はそれより、ウェンディをなんとかしないとな・・・。)」

シャルルとミントも一緒に行こうと思ったが・・・



『あの子を元気づけるのは、あんたの方がいいわ。』

『私達よりもウェンディの事、知ってるし、できるでしょ?』



あいつらにそう言われた・・・。

「ウェンディ。」

俺はウェンディの隣に座る。

「何・・・お兄ちゃん・・・。」

まだ泣いてはいた。

「こんな事をいうのはどうかと思うけど・・・
 あいつは、ジェラールは許されない事をしてしまったのは事実だ。」

「・・・うん。」

「でも、ジェラールが俺達を助けてくれたという事実は変わらない。
 あいつは、俺達の大切な友達で仲間だ。」

「・・・そうだね。ジェラールが何をしても、私達の恩人。」

「ああ。」

「それにね・・・今はお兄ちゃんがいる・・・。」

ウェンディは俺の方を見る。

「・・・そうだな。」

「お兄ちゃんは・・・私を1人にしないでね?」

「当たり前だろ!!俺はお前の兄だからな!!!」

「・・・うん。」

しかし、ウェンディの心の中では・・・

「(やっぱり・・・妹止まりかな・・・私は・・・お兄ちゃんが好き・・・
 1人の男性として・・・。あの日から・・・でも、お兄ちゃんは・・・。)」

本当はどう思っているんだろう・・・とウェンディはそう思っていた。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ