再開の語り合い
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言って処刑ですわね……後、アデーレ……えっと、その……お、お互い頑張りましょうね!?』
狂言が続いたかと思うと、最後は同情と応援。
絶対にストレスで脳細胞が幾らか消し飛んだ気がするが、狂人の言葉を真に受けていたら禿げるので無視する。
というか、非常に不味い事を今、気づいた。
───この状況で、もう一度荷重術式を受けたら……
さーーっと頭から血の気が引いていくのが理解できるが、体が動かないのではどうにもならない。間違いなく、次は品川のフレームを喰ってしまいそうである。
生き残るには、やはり、ウィリアム・セシルを倒すしかないのだが、ダッドリーとジョンソンがウルキアガとノリキと争っているので、恐らく、短時間での攻略は不可能と見た方が良い。
残りは
書記の方は……!?
そう思い、視界の倍率を変えて、書記がいるであろう場所のほうに視線を向けてみると───そこは光が満ちている空間であった。
状況の最悪度に思わず、荒い溜息でも履きたくなるネシンバラであるが、そんな事をやったら間違いなく落とされるので我慢するしかない。
最悪の状況が連続して起こるこの武蔵の現場を笑って迎えればいいのか、呆れて笑えばいいのか、解ったものではない。
とりあえず、人生の難易度だけは、どう軽く見積もってもVery Hardだ。Normalが良いとは流石に言わないが、ずっと同じ難易度というのも新鮮味がないものだ。
その感想を抱くと同時に文字というの呪いが迫ってくる。
「……しつこい!」
《吐き出す言葉と同時に迫る呪いを叩きのめす。》
狙ってきているのはシェイクスピアの術式。
宮内大臣一座と確か、そんな感じの術式であったはず。
簡単に言えば、演劇脚本の内容を現実化させるというような夢術式であり。
人類はとうとう、そんな所まで行ったかと感慨深くなるが、別にどうでもいいことである。
喜ぶのは、うちのエロゲ四天王くらいだろう。とりあえず、地獄に落ちるべきだと思う。
そして、その術式によって開かれたのは
……第二悲劇。
ハムレット、オセロー、リア王に続く四代悲劇の作品の一つ。
端折って言えば、王殺しの物語であり、最終的に主人公であるマクベスも悲劇的に終わるという作品であったはず。
物語自体はいい。
悲劇云々はともかく、本としては面白いと素直に言っていい内容であるし、読んだ時に凄いなぁと思ったこともある。
だが、問題はシェイクスピアの術式によって
言葉による呪いが配役と同じ運命を僕に課そうとする……!
そうなれば、僕は王殺しの物語を意思とは関係なしに、なぞってしまう。
僕の場合は、葵君を害なす運命を作ってしまうということになる。
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