再開の語り合い
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そのまま左腕で思いっきり殴った。
顔面にめり込むような感触が、仕事をこなしたみたいな感じを獲れたので、絶好調である。
吹っ飛ばされた少年の顔を見ると、鼻血は出ていたが、骨まではいっていないと思われる。
だが、鼻血を流すことによって多少、呼吸し辛くなって息を吸う事になり、動くので数秒時間がかかる。
数秒あれば永遠と同じだ。
そのまま後ろ歩きで数歩下がる。
そこで、セシルの落下地点の真下である。だが、自分ではセシルの体を受け止めるような膂力はないし、右手の力は打ち払いの術式であるが故に弾くしかできない。
ならば
「セセセシルーーーー! が、我慢してね……!」
「こんじょうなのーー!」
というわけで右手で上に打ち払った。
受け止めるのが不可能なら、自分は弾くしかない。とは言っても横や下に打ち払ったらセシルは死んでしまう。
ならば、もう一度セシルには上空に戻ってもらうしかない。
当然、弾いた衝撃が体に響き、落ちていた体が勢いよく空に飛ぶことによってブラックアウトするだろう。
だけど
セ、セシルも女王の盾府よ!
そのくらいの覚悟はお互い言わなくても当然の如く持っているはずだし、わざわざ確認しない。
そして、この程度で死ぬとは思っていないからである。
「セセセシルゥゥゥーー! あ、あああれが見える……!?」
ダッドリーはそのまま手鏡を放り投げる。
その鏡に映っているのは───従士の機動殻。それには、セシルの荷重術式が復活していなければいけないのだが
「ひとりならだいじょうぶなのーーー」
流石は親友と思わず、抱き着きたくなるようなセリフを言ったセシルに惜しげなく笑顔を浮かべ
「レッツ、振り分け……!」
瞬間、品川という武蔵を支える竜の一つが激震した。
アデーレはその瞬間、一体何があったのか理解できなかった。
ただ、いきなりペルソナ君に支えられて位動いていて視界は前を見ていたはずなのに、何故か今では視線は空を見ている。
だが、その視界もぐわんぐわん揺れていて定まっていない。
視界というより頭が揺れているという感じだ。軽い脳震盪みたいな感じであると思い、そこまで他人事のように考えてようやく自分が倒れているということを理解した。
「い、いったい何が……」
あったんですか? と問いたいところだが、周りに誰もいないので問いようがない。
そこに視界に移る光景に変化が起きた。
空へと至るまでの階層から、こちらを覗く顔があったからである。
相手は
「ややっ! アデーレ君! 大丈夫かい!? 頭ぶつけておかしな方向に目覚めようとしていないかい!?」
『何を言う! 例え、アデーレがどんな方向に目覚めようとも、それを気にせずに付
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