再開の語り合い
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躱せる様な力はないので、迎撃が自分にとってベストなのである。
だが、そうすれば
……セシルは誰が助けるのよ!?
「Mate! セシルの方は任せたまえ!」
振り向きたくなるが、前から敵が来ているから自制。
何やら、さっ、と取り出すような音が聞こえたから、恐らくジョンソン得意のドーピングをするのだろう。
何という不健康な……!
だが、セシルが助かるので文句は言わない。
ジョンソンの体は知らない。
なら、何とかなると思い、迎撃に右手を構え、左手の聖譜顕装の指を軽く、開いたり、閉じたりしながらタイミングを判断する。
竜砲による加速などで、何時、加速力が爆発するかなども、予想しながら打たなければいけない。
力強さなどは、この場合、無意味。
「ささささぁ! き、来なさい!」
ざっ、と改めて地面を踏み直し、半歩進めることにより、こちらから距離を合わせる。
さっきの払いで大体のタイミングは掴めている。
払うのは自分の仕事なのだ。
それが、敵であろうがゴミであろうがジョンソンとかであろうが。
別にジョンソン一人だけに悪意を向けているわけではない。何となくである。何となく。
殴りやすいキャラをしているのがいけない。
そうしていると
「……は?」
武蔵の半竜は自分の攻撃範囲から離れた。
自分の攻撃範囲から離れたという事は、相手も自分から離れたということになり、どういう事だと思考するまでもない。
「……! こっちが狙いかね、You!?」
狙いは理解できる。
ジョンソンを妨害することによって、セシルを救うのを妨害し、そして、こちらには
「……」
ノリキという少年が迫っている。
「……っ!」
不覚にも舌打ちする。
連携の練度が異様に高い。こんな状況になることを読めるとは思えない。
ならば、これはアドリブだ。即席でここまでの連携が取れるというのはいったいどういうことだと思うが、それら纏めて
「ここ小細工ねぇ!」
言葉と同時に打撃が飛んでくる。
打撃の型は、基本の右正拳。正し、拳に当たれば、術式の奉納が溜まる。それが、こちらの聖術であろうと大罪武装であろうと肉体であろうと厄介なことには変わりない。
だが、しかし
「あ、当たればでしょう!?」
そのまま右手で無愛想な少年の手首を下に払った。
「……!?」
確かに目の前の少年の術式は厄介を超えて剣呑な術式ではあるが、奉納するには拳での打撃が必要である。
ならば、拳以外に触れれば全く問題無し。
それにより、聖術によって払われた右腕は勢いよく下に体勢を崩され、顔を下に下げてしまう。
その顔がちょうどいいところに来たことに笑い
「たたた大罪パンチ……!」
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