再開の語り合い
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「そそそれが狙い!?」
武蔵の半竜は吹っ飛びながら、ジャストにガリレオ教授を倒した一般生徒とジョンソンの間に割り込もうとしている。
狙いは元からセシルではなく、ジョンソンであったという事か。
右側に飛ばされるようにわざと右側に寄っていたという事。
下や上に殴る事も出来たが、そうなるとセシルに近いし、左に張り飛ばすには半竜が飛んでくる場所が絶妙に右手を振ってストライク出来る位置だったので、何も考えずに条件反射で右に殴り飛ばしてしまった。
失敗だ。
他の副長達と違って、戦闘系でないことを言い訳にしたくはないが、完璧に自分の失敗だ。
故に失敗は何とかしなければいけない。
「ジョジョジョンソン! ───死んでも無視するからね!」
「Mate! 君は普段から何故! 私だけに辛く当たるのかね!? 流行のTUNDEREかね!?」
「ししし死ねーーーーー!!」
余りにも戯けた事を言うので、ついでに矢もぶち込んだら、流石のジョンソンも慌てたのか、術式を使って後方に十五メートルくらい跳躍した。
あれだけ逃げていたら、追撃も何とかなるだろうと判断する。
そこで声が響く。
「ノリキ……!」
「解ったことは言わなくていい」
瞬間、三打撃分の音が響き、何をと思考しようとする前に、氷が割れるような空間を伝った後に、理解を得た。
「セ、セシルの荷重術式を砕いた!?」
その結果は良くわかる。
まず、第一に相手の動きを制限していた力はなくなり、行動の自由度がぐんと上がる。
第二に後ろで控えていた武蔵野学生たちがいつでも動けるようになるという事。武器はこちらが奪っているが、いざという時に動けるかもしれないというのはかなり大きい。
そして、一番最後は
「セセセセシルゥゥゥーーーーーーー!!?」
自分の重量を振り分けることによって浮いていたセシルは、術式が砕かれたことにより、振り分けていた重量は自分に戻り、そして当然───落ちる。
「あうーーーーーー」
落ちていくセシルを見て、慌てる。
普通の総長連合ならば、あの高さからでも傷などは負わないのだが、セシルの場合、その体重と体型から上手いこと体を動かすことはできないし、自分の重量分、ダメージはそのまま帰ってくる。
下手したら死ぬ。
何とかしなければ、という思考に声が入り込む。
「拙僧! 再跳躍……!」
荷重を振り払った半竜は崩れた体制を強引に戻し、再びこちらに向かってきた。
迎撃するしかない。
自分は元々、戦闘に関しては精々、特務級くらいの実力である。
武蔵の剣神や、副長補佐、三征西班牙の戦闘系みたいな人外とは違うのだ、人外とは。
だから、半竜の突撃を身体能力で
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