第三十話 仕組まれた引き金
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するのです、博士」
「それを言う程俺はお人よしではない」
万丈に対して邪な笑みを向けてそう答えた。
「だがこれだけは教えてやろう。ローマへ行くといい」
「ローマに」
「そうだ。そこで面白いことがある。俺が貴様等に教えてやるのはそれだけだ」
「へッ、ケチらずにもっと教えてくれりゃいいいのによ」
「そういう問題か?」
悪態をつくデュオに対してウーヒェイが突っ込みを入れた。
「何か声が似ていてむかついてな。気にしないでくれ」
「そういうわけにもいかないだろ。それに声のことは言うな」
「おっと、悪い」
「俺もマサキと声が似ているしな」
「だから止めろ。とにかくローマだな」
「そうだ」
マサキはウーヒェイの問いに対してそう答えた。
「無理に行くなとは言わんがな。だがいいことがある」
「どうせとんでもないことだろうな」
甲児が半ば達観した声を漏らす。
「御前がてぐすね引いて待っているとでもいうのか」
「それはない」
宙に対してそう返す。
「さっきも言った筈だ。俺に小細工を弄する必要はないと」
「俺達を倒せるからか、何時でも」
「ふふふ」
鉄也の問いには答えなかった。ただ嘲笑だけは贈った。
「それではな。また会おう」
「そしてどうするつもり!?」
「その時に考えるとしよう。ではな」
ミサトにそう答えて姿を消した。こうしてゼオライマーはまたしても姿を消したのであった。
「行ったね」
「何かむかつく奴ね。頭にくるわ」
アスカは姿を消したところでようやく怒りの本来の矛先を思い出したようであった。
「あんな奴はじめてよ。今度会ったらホンットウにギッタンギッタンにしてやるんだから」
「その時は私も交ぜて」
マリアが話に入って来た。
「グレンダイザーでボコボコにしてやるんだから、あんな奴」
「マリアさんってダイザーに乗れたんですか?」
「勿論よ」
シンジに答えた。
「フリード星の王女なんだから。当然でしょ」
「そうだったんですか」
「これは意外だろうけれどね」
シンジに対して大介が言葉をかけてきた。
「グレンダイザーはフリード星の王族以外には乗ることができないんだ。言い換えると僕だけじゃなくマリアも乗ることができるんだ」
「そうなるんですね」
「そうさ。だから僕に何かあってもマリアがいるから。安心してくれ」
「そんなこと言わないで下さいよ」
甲児が大介のその言葉を聞いて声をかけてきた。
「甲児君」
「マジンガーチームは一人欠けたら終わりなんですから。頼みますよ」
「それはわかってるよ」
「ならいいですけれどね。大介さんがいないと俺が困りますから」
「有り難う」
「そして俺は除け者か」
「いや、鉄也さんもいてくれないと」
拗ねるそぶりを見せた鉄也に
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