第二十九話 二つの顔を持つ男
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ーム、発進!」
彼等が一斉に動いた。そして光の様な速さで敵の右を突き進む。
「ムッ!?」
アレンとフェイが最初にそれに気付いた。だが気付いた時には手遅れであった。
「しまった!回り込むつもりか!」
ドレルが気付いたがもう遅かった。バルキリー達は彼等の前に回り込んできていた。
「よし、今だ!」
「はい!」
輝とイサムだけではなかった。ガルドもマックスもミリアも柿崎もそれに頷いた。そして一斉にミサイルを放った。
「全機突撃だ!前にいる奴から始末しろ。いいな!」
「ラジャー!」
バルキリー達が突っ込む。まずミサイルで数機撃墜しガンポッドでさらに撃墜する。こうしてティターンズ、そしてドレイク軍の動きを止めた。
「クッ、何という速さだ!」
「ドレル様、私が行きます」
ここでザビーネが出て来た。
「卿がか」
「はい。今彼等を止めなくては大変なことになります。ここは私が行きましょう」
「できるか!?」
だがドレルはそれに対し眉を顰めさせて答えた。
「卿一人で」
「そうも言っていられないでしょう」
ザビーネの言葉は簡潔であるが真実であった。
「実際に我々は危機に陥ろうとしております。迷っている暇はありません」
「そうだな」
ドレルもバルキリー達の動きを見てそれを悟った。そしてそれを認めた。
「わかった、すぐに行ってくれ」
「わかりました」
ザビーネが動いた。そして前から攻撃を仕掛けるバルキリー達に向かう。他の者達は後ろの主力部隊に向かって行った。だがその時だった。
「ヌッ!」
何かが戦場にやって来た。それは銀色のマシンであった。
「よりによってこんな時に出て来るなんてね」
ミサトはその銀色のマシンを認めてそう言葉を漏らした。
「時と場所を選ばない男は嫌われるわよ」
「ミサトさん、そんなこと言ってる場合じゃないんじゃないかな」
「まあいいのよ」
シンジのいつもの突っ込みをさらりとかわした。
「中にいるのは本当に男なんだから。美少年かどうかは知らないけれど」
「葛城三佐って何時から美少年好みになったのかしら」
「あまり考えない方がいいよ」
「アムロ中佐とも仲いいんだし」
「それって」
「そこ五月蝿い」
ミサトはヒソヒソと話をするマヤ達三人にそう突っ込みを入れた。
「それよりゼオライマーの動きから目を離さないでね」
「あ、はい」
「そうでした」
三人は慌ててゼオライマーに神経を集中させた。
「今のところ我が軍に攻撃を仕掛ける様子はありません」
「変ね」
「ティターンズにもドレイク軍にもです。これはどういうことでしょうか」
「そうね」
ミサトはそれを受けてあらためてモニターに映るゼオライマーを見た。確かに動きはない。
「中のパイロットが違うのかしら
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