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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第二十八話 同床異夢
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り出て来るのか」
「予想はしていたけれど」
 セシリーもシーブックと同じ顔をしていた。
「私はコスモ=バビロニアから逃れられないのかしら」
「そんなことはない」
 だがシーブックがそれを否定した。
「セシリーはセシリーだ。そうじゃないのか」
「ええ」
「パン屋のセシリーだ。少なくとも俺はそう思っているよ」
「有り難う」
 セシリーはそれを聞いて顔を綻ばせた。
「じゃあ後でパンを焼くわ。また食べてね」
「ああ」
 シーブックも顔を綻ばさせてそれに応える。
「セシリーの焼いたパンを食べるのも久し振りだからな。楽しみにしているよ」
「うふふ」
「ところでだ」
 ミスマル司令はまだモニターに映っていたのである。そして声をあげた。
「ユリカはどうしているか」
「お父様、どうしたの?」
 それを聞いたのかユリカがキョトンとした顔でモニターに出て来た。
「戦いが終わってホッとしちえたところだったのに」
「おおユリカ」
 司令の顔が急に崩れてきた。
「元気だったかい!?お父さんは心配していたんだよ」
 目から涙を不自然なまで流している。そこには先程までの厳しい顔は何処にもなかった。娘を想う父の顔だとしてもかなり異様なものであった。
「大丈夫よ」
 しかし当のユリカは相変わらずであった。
「こんな戦い幾らやっても平気なんだから」
「十倍の戦力差でかよ」
 ビルギットがそれを聞いて呆れた声を漏らした。
「まったく凄い度胸だね」
 アンナマリーもであった。二人もこの戦いでかなり激しい戦闘を繰り広げていたのであった。二人共この戦いでの撃墜数は優に五機を越えていた。五機撃墜すればエースと認定されるのに、である。
「だから心配する必要なんてないのよ」
「しかしだなあ」
 司令の顔は崩れたままであった。
「お父さんはなあ、本当に心配だったんだよ。娘が戦場にいるというだけで」
「あの、司令」
 ここでブライトが話し掛けてきた。
「むっ」
 それを受けて顔が急激に元の厳しいものに戻る。
「何だね、大佐」
「・・・・・・百面相みたいだな」
「しーーーーーっ」
 アラドをレーツェルが嗜めていた。
「親から指揮官の顔に戻っただけだ。人間なんてそんなものさ」
「そうなんですか」
「アラド、そんなのだから貴方は子供だって言われるのよ」
 ゼオラも入ってきた。
「それ位わかりなさいよ。親の気持ちを」
「・・・・・・俺昔の記憶がないから」
 アラドはそれに対して暗い顔をしてそう答えた。
「えっ!?」
「気がついたらスクールにいた。そしてパイロットになったんだ」
「そうだったの」
「ゼオラは違うのかい?てっきり同じだと思っていたけれど」
「ご、御免なさい」
 彼女は急に謝ってきた。
「知らなか
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