第二十七話 オデッサの戦い
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感じ取っていた。
「このオーラ、まだ大きくなる。そして」
「何ぶつくさ言っているんだい!?」
ジェリルが凄みのある声でそう問うてきた。
「あたしの攻撃はおしゃべりしながらじゃよけることはできないよ」
「何のっ!」
両断せんと振り下ろした剣をかわしながら言う。彼もまたその手に剣を持っていた。
「ジェリル、何処までそのオーラを増幅させていくつもりだ」
「決まってるじゃないか」
ジェリルは言った。
「戦いが続く限りだよ。あたしはこの戦いが続く限りやらせてもらうんだからね」
「そして殺戮を続けるのか」
「そうさ」
彼女は言った。
「それが悪いのかい?あんたも殺してやるから楽しみにしていな」
「クッ」
「ショウ、油断しないで」
チャムがまた声をかけてきた。
「オーラがまた大きくなってきているから」
「ああ」
ジェリルのオーラが見えるようであった。赤黒い気がレプラカーンを覆っていた。
「あの気、これ以上大きくなったら
「どうなるの!?」
「わからない。だが恐ろしいことが起こるな」
「うん」
それはチャムにもわかった。こくりと頷く。
「今のうちに何とかしないと」
「わかってる。こっちも全力でいくぞ」
ショウのビルバインを緑色のオーラが包んだ。淡い緑であった。
「ハイパーオーラ斬りだね」
「ああ」
「やっちゃえ!それで一気に決めちゃえ!」
チャムの声に呼応するかのように動いた。だがそこで二人が入ってきた。
「待ちな、御二人さん」
「お楽しみのところ悪いが今日はここまでだ」
そこには二機のレプラカーンがいた。
「アレンにフェイか」
「その通り」
まずはアレンが答えた。
「ショウ、ここは引いてもらうぜ」
「勝手なことを」
「そうよ、そっちから来たんじゃないの」
「文句は上に言ってくれ。所詮下っ端は命令に従うだけだ」
「俺達はその命令でここに来たんだ。ジェリル」
「何だい!?」
「ここは退け。後方で態勢を整える」
「馬鹿言ってるんじゃないよ」
予想通り彼女はそれに反発してきた。
「あたしはこいつの首を手に入れるまでは帰らないよ」
「それは次の機会にしておけ」
「今は撤退する軍の後詰をしなくちゃならねえんだ。それはわかるな」
「チッ」
彼女も幾多の戦場を潜り抜けてきた。もうその程度はわかるようになっていた。
「わかったよ。それじゃあ退かせてもらうよ。ショウ」
最後にショウの方に振り向いてきた。
「今度会った時が最後だ。覚えておいで」
「言われなくても」
ショウもジェリルを睨み返した。
「御前のそのオーラ、俺が止めてやる」
「フン」
だがジェリルはその言葉を一笑に伏した。そして言った。
「やれるもんならね。やってみな」
「・・
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