第二十七話 オデッサの戦い
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舌打ちした。そしてショウに対して言った。
「ショウ、あの二人は俺達に任せろ」
「貴方はジェリルを頼むわ」
「悪い」
「悪くはねえよ。俺もアレンの旦那とは色々とあるしな」
「ほう、トッドもいるな」
アレンの方でも彼に気付いた。
「元気なようだな。何よりだ」
「皮肉はもう間に合ってるぜ」
トッドはそう言葉を返した。
「旦那にはこれまでの借りがあるからな。楽しくやらせてもらうぜ」
「勝てるのか?候補生がベテランに」
「俺はもう候補生じゃないんでね」
トッドは悪びれずそう返した。
「今ここでどっちがトップガンが決めねえか?そっちの方があんたにとってもいいだろ」
「確かにな。おいフェイ」
「何だ」
「こいつは俺をご指名だ。御前はそっちの西部の姉ちゃんを相手にしてくれねえか」
「女が俺の相手かい」
フェイは不敵に笑った。
「まあいい。ダンバインなら相手に不足はない」
「私には不服みたいね」
「まさか」
フェイは口の左端を歪めて笑っていた。
「マーベル=フローズンだったな」
「ええ」
「あんたにはこっちも色々と煮え湯を飲まされているんでね。今度はこっちが煮え湯を飲ませてやるぜ」
「私は冷たい飲み物が好きなんだけれどね」
「冷たいのは身体に毒だぜ」
フェイはそれに対してそう返した。
「身体には熱いものがいいんだ」
「あら、エスコートしてくれるの?」
「勿論。地獄までエスコートしてやるぜ」
「じゃあ受けるわ。けれど地獄に落ちるのは」
ダンバインの剣をフェイのレプラカーンに向けて言った。
「貴方よ。いい?」
「その言葉そっくりあんたに返してやるぜ。行くぜ!」
「どうぞ」
マーベルとフェイが戦いに入った。その横ではトッドとアレンも戦いに入っていた。
両者は剣を繰り出し合う。その剣撃で周りを銀に染め上げていた。
「くらえっ!」
「チッ!」
アレンが剣を突くとトッドがそれを払う。両者は互いに一歩も引かない。
トッドの剣もアレンに防がれる。アレンの腕も全く落ちてはいなかった。
「また腕を上げているのかよ」
トッドは彼の剣捌きを見て忌々しげにそう呟いた。
「折角追いついたと思ったのによ」
「坊やにはまだまだ負けんさ」
アレンはそう言葉を返した。
「俺には勝つことはできんよ」
「そいつはどうかな」
だがトッドはそれを笑って否定した。
「御前さんが腕をあげたように俺だって腕をあげてるんだぜ」
「ほう、そうだったのか」
アレンはそれを聞いてあえてとぼけてみせた。
「じゃあそれを見せてもらうとするか」
「俺はまだるっこしいのは嫌いでね」
そう言いながら剣を構える。
「ここで決めたいんだがいいか?」
「こちらもな。俺もせっかちな性分でね」
アレン
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