第二十七話 オデッサの戦い
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「そしてロンド=ベルだが」
ここで東を見据えた。
「裏切り者のショウ=ザマもいる。ここは慎重に相手をせねばならぬな。聖戦士を用意しておくか」
彼もまた戦いに思いを馳せていた。異邦人達もまた地球に心をひかれようとしていたのであろうか。
ロンド=ベルはボルガ川を越えロストフに達していた。かってナチス=ドイツとソ連の戦いの激戦地の一つであった。第二次世界大戦においてこの地域は激戦地であったのだ。とりわけスターリングラードの攻防は有名である。
「さて、と」
ブライトはロストフを越えると辺りを見回した。ロンド=ベルの六隻の戦艦が一列に並んでいた。
「そろそろだな。総員スタンバっておけ」
「了解」
ロボット部隊を出す。彼等は戦艦の前にそれぞれ小隊を組んで配置された。
「いいか」
ブライトは彼等に対して言った。
「前方にはティターンズ及びバイストンウェル軍の大軍がいる。その数は尋常なものではない」
「だろうな。敵さんも必死だ」
フォッカーがそれに答えた。
「だがこの作戦、何としても成功させなければならない。我々の任務は東方から彼等を攻撃することにある」
「西からも来るんだったな」
シローがふとそう呟いた。
「そうだ。連邦軍の主力がな。こちらはミスマル司令が率いておられる」
「だったら安心だな」
京四郎がそれを聞いて頷く。
「三輪長官だったら大変なところだ」
「そういえばよくあの人ティターンズに入らなかったね」
エルがふと呟く。
「如何にも、って感じなのに」
「あの人にはあの人の考えがあるんだろうさ」
ビーチャがそれに答える。
「俺達もそこまで突っ込めねえよ」
「そうだよね」
イーノがそれに同意する。
「あの人の考えることなんてわからないし」
「けれど何で連邦軍にいるのかなあ」
「それも偉いさんで」
モンドにルーが合わせる。
「迷惑っていったら迷惑よね」
「うんうん」
「これだけ好き勝手言われる長官も珍しいな」
健一はガンダムチームのやりとりを見て呆れたように言う。
「岡長官とは全然違うな」
「おい健一」
それに一平が突っ込みを入れる。
「幾ら何でもあの人とあんなのを一緒にするな」
「あんなのかよ」
「兄さん、その通りでごわす」
「おいらもそう思うよ」
弟達も一平と同じ意見であった。健一はそれを聞いて苦笑してこう返した。
「そうかもな。思えば岡長官はできた人だったよ」
「そういえばあの人今何処にいるんだ?」
豹馬が尋ねてきた。
「更迭されたらしいけれど行方知れずだな」
「めぐみちゃん、何か知ってる?」
「私もわからないのよ」
めぐみはちずるの問いに困ったように答えた。
「元気だとは思うけれど」
「まあ忍者ですからね。何かして
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