第二十六話 天の光、双子の邂逅
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は震えていた。
「どうして私を助けたの!?」
「妹だからよ」
そう答えた。
「そんな、私達はいつも一緒だった」
シ=タウはそれを受けて語りはじめた。
「同じ顔、同じ姿だった。私はそれが嫌でならなかった」
「タウ・・・・・・」
「同じ顔、同じ姿なのにお姉様は全てにおいて私より勝っていた。私はいつもお姉様の影だった」
沈んだ声でそう続ける。
「この顔もこの姿も憎かった。どうして同じに生まれたのか。私は影。お姉様がいつも前に出て私はそれを助けるだけ」
「何を言ってるの」
「私を楯にして助かる為にも。お姉様は私を道具としてしか見てはいないのよ!」
「そんなことはないわ!」
シ=アエンは強い声で妹に対してそう言った。
「同じ顔、同じ姿だから貴女を愛したのよ」
「お姉様・・・・・・」
「その心、偽りはないわ。私達は同じなのだから」
「同じ」
「ええ」
シ=アエンは頷いた。
「私達は生まれた時一緒だった。そして今までずっと。私達は同じなのよ」
「同じ・・・・・・。私はお姉様」
「そう。そして私は貴女。一緒なのよ。同じなのだから」
「・・・・・・・・・」
姉の言葉に何かを悟ったようであった。顔を上げた。
「お姉様」
「何」
「よくは言えないけれど・・・・・・。水に戻るわ」
「では私は火に」
「そう。そして天を倒しましょう、一緒に」
「わかったわ」
それに頷いた。二機のマシンが同時に動きはじめた。
「フン」
マサト、いや木原マサキはそれを見て馬鹿にしたように笑った。
「茶番は終わりだ。火も水も天には勝てはしない」
「それはどういう意味」
「決まっている」
美久に対して答える顔も声もマサトのものではなかった。険があり荒んだ笑みを浮かべていた。
「水はさっき言った。火もな」
言う。
「天の中にあるもの。火が天を覆っているのではない」
太陽のことを言っているのであろうか。
「それが二ついようが怖れることはない。天の力を見せてやろう」
そしてゼオライマーを動かした。天にゆっくりと上げる。だがそこに二人が攻撃を仕掛ける。
「確実にやらなければ。あれをやるわ」
「ええ」
ガロウィンがゼオライマーの後ろに回った。ブライストは前にいる。
「ビームサーチャーーーーーッ!」
「マグラァァァッシュ!」
シ=タウが叫ぶ。シ=アエンも。火と水が天に襲い掛かった。直撃を受けた。
だがゼオライマーは傷一つなかった。悠然と浮かんでいた。
「その程度か。所詮は」
マサキは二人を見下ろしてそう述べた。
「下らん。塵一つ残さず消してやる」
両手と胸に光が宿った。
「塵一つ残さず消え去るがいい」
ゼオライマーを中心として爆発が起こった。白い光が支配した。
「あれは・
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