第二十六話 天の光、双子の邂逅
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人の言う通りだな」
竜馬が険しい顔でそう呟いた。
「ユーゼスなら平気でやる。弁慶、御前もそれは知っているだろう」
「・・・・・・ああ」
否定できなかった。彼と幾度となく死闘を繰り広げてきたからこそわかることであった。
「問題はそれだけじゃない」
隼人は深刻な顔のまま言葉を続けた。
「これからどうするか、だ」
「タケルさんがだな」
「ああ」
竜馬の問いに答える。
「今まで色々なことがあったがな。今回ばかりはどうも」
「どうすればいいんだろうな」
「それは俺にもわからん」
隼人にも答えは出なかった。
「だが俺は何とかやっていきたい」
「タケルさんとか」
「そうだ。これは皆同じだと思う」
さらに言う。
「俺はあの人が好きだ。そしてあの人なら何があろうと乗り越えられる。俺はそれを信じたい」
「自分の運命にもか」
「乗り越えられるし、乗り越えて欲しいな」
黙りがちであった弁慶もまた口を開いた。
「俺は馬鹿だから上手くは言えないけどな」
「弁慶」
「タケルさんにはな。これからも一緒にやっていきたい」
「ああ」
「そうだな」
竜馬と隼人もそれに頷いた。彼等だけではなかった。タケルについては皆心から心配していた。
とりわけコスモクラッシャー隊の面々はそうであった。皆深刻な顔で部屋に集まっていた。
「タケルのことだが」
まずはリーダーであるケンジが口を開いた。
「どうすればいいと思う」
「どうればって」
ミカが椅子に座り俯いたままそれに答える。
「どうすればいいのよ。タケルが死んだら地球が終わるなんてそんなの信じられないわ」
「ああ」
ナオトがそれに頷く。
「まさかこんなことになっちまうなんてな。嘘だと思いたいさ、俺も」
「しかし本当のことなんだ、これは」
ケンジが二人に対してそう言う。見れば彼だけが立っていた。腕を組んだまま語る。
「あのマーグという男、嘘をついているようには見えない」
「ですね」
アキラがそれに同意する。
「タケルが死んだら全てが終わるのは多分本当のことでしょう」
「どうする?」
ナオトが顔を上げて一同に問うた。
「タケルをこのまま置いておいていいのか、俺達のところへ」
「ナオト、何を言ってるの」
ミカがそれを聞いて顔を上げてきた。
「まさかタケルをメンバーから、ロンド=ベルから外すの!?」
「・・・・・・・・・」
ナオトは答えようとしなかった。硬い顔のまま何も語らない。
「ねえ、隊長」
それを見て狼狽したミカは堅持に問うた。
「隊長はどう思いますか?まさかそんな・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
ケンジも答えられなかった。見ればナオトと同じ顔をしている。
「アキラ、貴方はどうなの!?」
「・・・・
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