第二十六話 天の光、双子の邂逅
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て問うてきた。
「御前の過酷な運命を。それでもいいのだな」
「覚悟はできている」
タケルはそれに答えた。
「だから教えてくれ、兄さん、俺は一体」
「わかった」
マーグはそれを聞いてようやく納得したように頷いた。
「では言おう。マーズ、御前の秘密を」
「秘密」
皆沈黙した。そしてマーグの言葉に耳を傾けさせた。
「御前の身体には」
「俺の身体には」
タケルもロンド=ベルの面々も固唾を飲んだ。
「爆弾が埋め込まれている。正確に言うならばガイヤーにだ」
「!」
皆それを聞いて驚愕に支配された。
「ガイヤーに。そんな」
「反陽子爆弾だ。御前が死ねば爆発するようにされている。ユーゼスによってそうセットされていたのだ」
「ユーゼスに」
「やっぱりね」
万丈がそれを聞いて頷いた。
「あいつならそれ位のことはするな。あいつらしいというか」
「ですね」
シーブックがそれに同意する。
「タケルさんを地球に送り込んだのはその為だったのか」
「そう。爆発すれば地球は消えてなくなる」
マーグはシーブックにそう答えた。
「マーズ、これでわかったな。御前がどうして死んではならないのかを」
「・・・・・・・・・」
彼は沈黙したままであった。答えることはできなかった。だがそれでもマーグは言った。
「私は御前を救いに来たのだ。ガイヤーのその反陽子爆弾を取り除く」
「できるのかい?」
「やってみる」
マーグは剣をかざしてそう答えた。
「そして御前を救う」
構えた。そしてガイヤーに突き立てようとする。しかしそれは適わなかった。
一機の戦闘機がそこにやってきた。それは突如としてマーグの乗るゴッドマーズのところにやって来た。
「マーグ、そこにいたのね」
「女の声!?」
タケルとマーグはそれに反応した。だがそれは残念ながら遅かった。
光が放たれた。それはマーグのゴッドマーズを狙っていた。
「ああっ!」
それがマーグを包む。そして彼は何処かへと消え去ってしまっていた。
「兄さん!」
「何者だ、貴様は!」
「今は名乗る必要はない」
戦闘機に乗る女はそう言葉を返した。
「だがいずれはまた会う。その時を楽しみにしていなさい」
そしてその戦闘機も女も消えた。後にはマーグによって知らされた驚くべき事態と突如として起こったことにより呆然とするロンド=ベルの面々だけが残っていた。
皆マーグの話を心の中で反芻していた。しかしどうしても納得がいかなかった。
「嘘だろ」
弁慶がまず口を開いた。
「タケルさんが、そんな」
「残念だが嘘じゃない」
隼人がそれに答える。その声にも顔にもいつものクールさはなかった。
「あの人が死ねば何もかもが終わる。それは事実だ」
「事実」
「隼
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