第二十二話 誇り高き戦士
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ルリが突っ込みを入れる。
「イズミさん、意味が違うと思います」
「気にしない、気にしない」
「まあ俺はリョーコの言葉に賛成させてもらうぜ」
ビルギットがそう言った。
「お、有り難いねえ。どうしてだい?」
「いや、俺達はシェークスピアじゃないって言っただろ」
「ああ」
「それだ。俺達であの二人を結び付けてやれたらいいな」
「いいな、じゃねえよ」
リョーコはニヤリと笑いながら言った。
「結び付けるんだ、いいな」
「そうだな、その通りだ」
「リョーコさんっていい人なんですね」
クスハがそんな彼女に対して言った。
「おい、褒めたって何も出ねえぞ」
照れ隠しにそう笑う。
「けれどこれで何か安心しました。希望があるってわかったし」
「そうだな」
ブリットもそれに同意する。
「あの二人は必ず地球とバームの架け橋になる。だから」
言葉を続けた。
「その為にも一緒になってもらいたい。こういうと変な意味になるが」
「いえ、そうは思いません」
ルリがブリットに対してそう述べた。
「無益な戦いより平和の方がいいのは事実ですから」
「そうだな」
ブリットはそれに頷いた。そしてまた言った。
「地球とバーム・・・・・・。もう一度話し合うことができればな。本当にそう思う」
「はい」
ルリはそれに応えた。そしてその金色の目で遠くを見た。
「けれどそれにはまだ」
ルリの見ているものは遥か彼方にあった。だがそれは決して届かない場所ではない。彼女にもロンド=ベルの者達にもそれがわかっていた。だからこそ彼等は諦めてはいなかった。そしてそこに辿り着く為に再び戦場に向かうのであった。
第二十二話 完
2005・5・15
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