第二十一話 漢の道
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第二十一話 漢の道
バームとの戦いを終えたロンド=ベルは補給も兼ねて横須賀に戻ろうとした。だがここで通信が入ってきた。
「やあ、久し振りだね」
出て来たのは冬月であった。
「長官」
「ミサト君か。そっちはどうかね」
「はあ」
ミサトはそれに応えた。
「やはり居心地がいいですね。皆伸び伸びとやっていますよ」
「それは何よりだ。ところで赤木博士はどうしているかね」
「リツ子ですか?」
「そうだ。今そこにいるかな」
「ええと」
見回すとラー=カイラムの艦橋にはいなかった。彼女は参謀としてこの艦に移っていたのである。ネルフの面々も同じであった。
「ちょっといませんね。グランガランに言ったわけでもないし」
「グランガランに?」
「あの、彼女猫好きですよね」
「ああ、確かそうだったな」
「マサキ君のファミリアのクロちゃんとシロちゃんに夢中でして。それでちょくちょくあっちに行くんですよ」
「ミサト、私ならここよ」
モニターにリツ子も出て来た。
「リツ子」
「私はグランガランに移ったから。よろしく」
「ちょっと、何時の間に」
「だってクロちゃんとシロちゃんがいるでしょ。だから移ったのよ」
「シーラ様には許可とったの?」
「私の方は構いませんが」
シーラも出て来た。
「レイさん達もこちらに移られましたし」
「何時の間に」
これにはミサトも驚いた。
「そういうことだから宜しく。貴女もここに来たら?」
「私はちょっと」
しかしミサトはそれを受けようとしなかった。
「色々と事情があってね」
「アムロ中佐かね」
冬月がポツリと呟いた。
「ウッ」
これにはギクリ、とした。
「君は確か彼のファンだったな」
「ま、まあそういう噂もありますね」
図星だけにこの突っ込みは効果があった。
「あくまで噂ですけれど」
「そうか。あとはカトル君達かな」
「それも噂です」
今度は表情にまで変化が出た。焦ったものになった。
「ですから御気になさらずに」
「わかった。それでは本題に入ろう」
「はい」
それを受けてミサトの顔が元に戻った。
「湘南で出たというあのマシンだが」
「あれが何かあるのでしょうか」
「うむ。あれがゼオライマーだ」
「あれが」
それを聞いてミサトもリツ子も表情を一変させた。
「我々が到着した時にはもう戦闘は終わっていましたが」
「かなりの戦闘力を持っているようだな」
「ええ。傷一つ受けてはおりませんでしたし。それは間違いないかと」
「そうか」
冬月はそれを聞いて考え込んだ。
「あの」
そんな彼にブライトが話し掛けてきた。
「冬月司令」
「おお、ブライト大佐。暫くだね」
「ええ、お元
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