第二十話 冥府の王、その名は天
[8/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
トはそれを聞いて眉を顰めさせた。
「まさか彼等が」
「?葛城三佐、どうかしたのか」
ブライトがミサトの様子を見て彼女に尋ねてきた。
「急に顔を顰めさせて」
「えっ、いや」
ミサトはそれを受けて顔を急に元に戻した。
「何でもありません。ちょっと考え事をしていまして」
「そうか。ならいいがな」
ブライトはそれ以上聞こうとしなかった。だがミサトはまだ心の中で思っていた。
(まさか彼等があの)
しかし確証はなかった。沖はそれには気付かず話を続けていた。
「我々のことはお構いなく。宜しいでしょうか」
「わかりました」
それを受けてブライトが頷いた。彼はここでは詮索することは避けたのである。
(何かあるな)
心の中ではそう思っていても今はそれを追及する時ではないと読んでいたのである。そして言った。
「それではそのロボットについても援護等は不要ですか」
「はい」
沖はそう答えた。
「今基地に帰投中です。お構いなく」
「わかりました」
こうしてゼオライマーは姿を消した。ブライトはそれを受けて総員に指示を出そうとした。
「それでは横須賀に戻るか」
「はい。・・・・・・ん!?」
ここでレーダーを見ていたトーレスが声をあげた。
「どうした」
「レーダーに反応です、敵です」
「敵!?さっきの戦闘のか」
「いえ、違います。これは」
トーレスはレーダーの反応を見ながら言う。
「バーム軍です!」
「また来たというのか!」
「どうやら。それもかなりの数です」
「クッ、総員出撃!」
それを受けて全機出撃した。程なくして彼等の前にバーム軍が姿を現わした。
「私達は出なくていいんですか?」
美久はラストガーディアンの基地で沖に問うた。
「構わん」
沖はそれに対してクールに答えた。
「バーム星人達は我々の敵ではないからな」
「そうですか」
「それよりもマサトはどうしている」
彼はマサトについて尋ねてきた。
「今は落ち着いていますけれど」
「そうか。ならいい」
彼はそれを聞いてそう言った。
「またすぐに戦いがあるだろう。それまで休んでおくといい。美久、御前もな」
「わかりました」
こうして彼等は静観することにした。目の前ではロンド=ベルとバーム軍の戦いがはじまろうとしていた。
「ハレックよ」
新たな指揮官用の戦艦コブラーダからリヒテルがハレックに対して声をかけた。
「ハッ」
「わかっておるな。今回の戦いはそなたにかかっておる」
「はい」
ハレックはそれに応えた。
「このハレック、必ずやリヒテル提督の御期待に沿えましょう」
「うむ、頼むぞ」
リヒテルはそれを聞いて満足そうに応えた。そんな彼にライザが声をかけてきた。
「リヒテル様」
「どうした、ラ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ