暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第二十話 冥府の王、その名は天
[12/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
朝になった。彼等はそのまま湘南に留まっていた。その時海岸に一人の男がいた。
「ううう・・・・・・」
 黒い髪の男がそこにいた。
「何とか脱出はできたか」
 だがそこに一人の男がやって来た。
「ムッ!?」
「待て、そこにいる男」
 黒い髪の若者が彼に声をかけてきた。
「御前はバーム星人だな」
「如何にも」
 彼は臆することなくそれに答えた。
「名は何という」
「ハレック」
 彼は名乗った。
「ガーニー=ハレックだ」
「何、じゃあ御前がハレックだったのか」
 彼はそれを聞いてそう答えた。
「そういう御前は誰だ?」
「俺は一矢。竜崎一矢だ」
 若者はそう名乗った。
「何、では御前があのダイモスの」
「ああ」
 一矢は答えた。
「フ、そうか。よい目をしている」
 彼は一矢の目を見ながらそう言った。
「御前のような男と戦えたのは本望だった。さあ、殺せ」
「何を言っているんだ」
 だが彼はそれを拒否した。
「俺達の戦いはお預けになっている」
「それがどうしたというのだ」
「それに・・・・・・俺は御前に命を救ってもらった」
「感謝されるいわれはない」
 ハレックはそれに対してそう答えるだけであった。
「俺は同胞の不始末をしただけだからな」
 ここで京四郎の声がした。
「一矢、そこにいるのか!?」
「いかん」
 一矢はそれを聞いてすぐにハレックに顔を向けた。
「ハレック、すぐにここを立ち去れ」
「何、どういうことだ」
「ここは俺に任せるんだ。だから逃げろ」
「竜崎」
 ハレックはそれを聞いて彼を見やった。
「御前は俺を助けるというのか?」
「そうだ」
 一矢はそれに対してそう答えた。
「敵である俺を」
「次に会った時に決着をつける」
 一矢はそう答えた。
「だから今は逃げるんだ。いいな」
「竜崎・・・・・・」
「それまでに傷は治しておけ。いいな」
「わかった」
 ハレックは頷いた。頷きながら心の中で思った。
(何という高潔な心を持った男だ)
 彼は今地球人、そしてバーム星人の垣根を越えてそう感じた。
(これならエリカ様が魅かれるのも道理)
 そしてまた一矢に対して言った。
「竜崎。この借りは必ず返す」
「ああ、拳でな」
「うむ」
 こうしてハレックはその場を後にした。そして後には一矢だけが残った。
「そこにいたのか」
 そこへ京四郎がやって来た。サンシローやピート達も一緒である。
「おい一矢」
 ピートが声をかけてきた。
「ここにバーム星人がいなかったか?」
「ああ、いた」
 一矢は素直にそう答えた。
「何!?」
「俺と戦ったバームの戦士ハレックがいた」
「それはどういうことだ」
 ピートはそれを聞いて顔を顰めて問うてきた。
「ま
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ