第十八話 白い流星 赤い彗星
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「そうして自分から逃げるの?あの人と」
「言うなと言っている!」
今度はツグミに対して叫んだ。
「御前達に私達のことがわかってたまるものか!」
「ああ、わからないね」
アイリスは突き放すようにして言った。
「けれど御前が今憤っていることはわかる」
「クッ」
スレイの顔がまた歪んだ。
「それでも言うか」
「あんたがわからない限りね」
アイリスは言う。
「何時までも言うさ。それともあたしが言うのを止めたいのかい?」
「そう言うならば」
ベガリオンは後ろに動いた。そして攻撃に入った。
「地球に叩き落としてやる!」
「やっぱりまだわからないみたいだね」
「アイリス」
ツグミはアイリスに声をかけた。アイリスはそれに対して冷静であった。
「わかってるさ、ツグミ」
アイリスは微笑んでツグミに顔を向けた。
「だから安心してて。いいね」
「うん」
ツグミはその笑顔を見て安心した。それだけで充分であった。
「わかったわ。貴女に任せる」
「有り難う。じゃあ行くよ」
「うん」
「ブースターオン!」
アイリスはアルテリオンのスイッチを入れた。そして大気圏に突入する。
「逃げるか!」
「逃げるつもりはないさ!」
アイリスはスレイに対して言った。
「望みどおりここで相手になってやる。来い!」
「ならば!」
二機のアーマードモジュールは熱気に囲まれながら戦いに入った。その真下では青い地球が広がっている。その青はまるで彼女達を誘っているように青かった。
第十八話 完
2005・4・21
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