第十七話 決戦の場へその五
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「俺も何かこの世界から離れて長い学ラン着た記憶があるしな」
「俺はだ」
大翔も言う。
「仮面ライダーだったか」
「ディケイドか」
「そうだ、あの世界の記憶がある」
こう丈瑠に返すのだった。
「どういうわけかな」
「何だ?マシンワールドとかサムライワールド以外にも世界があるのか?」
軍平は話を聞いてこう考えた。
「まさか。パラレルとかか?」
「まあ少なくとも何か心当たりがあるとか」
「そういうことかな」
皆こうも考えるのだった。
「ひょっとして」
「そういうこと?」
「それを言えばわしはだ」
今度は爺やであった。
「江戸時代の記憶があるぞ」
「もう何でもありなのね」
「そうだよな」
皆あらためてこう言い合う。彼等もただ彼等であるだけではないのだった。その中にあるものは一つだけではないのである。それも全員がであった。
最後に介さんがヤツデンワニに言っていた。
「会長、このカレーですが」
「このスジ肉のカレー?」
「はい、これです」
それを食べながらの話だった。二人共それを食べている。
「これを恐竜屋のメニューに入れてはどうでしょうか」
「それいい」
すぐに賛成だというヤツデンワニだった。
「ワニもこのカレー気に入った!試しに社員の皆に食べてもらってそれから決めよう」
「はい、ではその様に」
「うん、しよう」
こう話すのだった。皆そんなヤツデンワニの話を聞いて言うのだった。
「ひょっとしてヤツデンワニって本当に」
「そうかも」
「経営の才能あるのかも」
このことにも思うのだった。今ようやくこのことに納得できるものを見つけたのだった。
彼等は今は明石焼きやカレーを食べていた。そして敵達はというと。
甲子園にいた。そこで全員で一塁側に座ってだ。野球の応援をしながらカチワリを楽しんでいた。
「ううむ、よく冷えている」
「こうした熱い場所では一番いいな」
「そうよね」
皆笑顔で話しながらそのカチワリを食べている。そしてそれと共に試合も観ていた。
阪神がオリックスと戦っていた。観れば阪神が十点差をつけてオリックスを叩きのめしていた。しかもであった。
「おお、打った打った」
「城島かあれは」
「あのキャッチャーよく打つわね」
こう言って今ダイアモンドを回るその頑丈そうな身体つきの男を見るのだった。
オリックス側はもう今にも倒れそうだった。そんな惨めな有様だった。
しかし誰もそれには同情していなかった。ファン達はそのオリックス側に対して叫んでいた。
「村上ファンドでの天罰じゃ!」
「その仇討ちじゃ!」
「そのまま球界から消えさらせ!」
「負けろ負けろ!」
僅かしかいないオリックス側を完全包囲していた。まさに勝者だった。
ヴァッ
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