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自由気ままにリリカル記
十話〜行き詰ったら、休憩です。〜3月24日修正
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いえ、先ほどの質量兵器で今日の実験は既に37個です。もう今日は休まれてはどうでしょうか? マスターも少しは休憩しないと成功出来るものも出来ないかもしれませんよ』
「いや、でも時間があまりないし……」
『それならこうしましょう。ずっと同じ場所にいても気が滅入るだけですし、新しい考えも思いつきません。明日、温泉に行きましょう』
「温泉、かあ。そういえば月村も明日から温泉に行くって言ってたな」
『それです! 丁度良いからそこに行きましょう! 偶には温泉に入ってみたいです!』

ルナの言葉に賛同する素振りを見せた途端に点滅がいつもより激しく、より明るくし始める。どうやら相当喜んでいるようだが、その欲望を隠す気が微塵もないその姿に思わず溜め息が出てしまう。

それが本音か。

まあいいか。確か……温泉に行ったその場所で高町とフェイト・テスタロッサが二度目の戦いをしたよな。一度目は見る機会が無かったから知らないが、多くの転生者達が介入しているんだ。下手したら殺人沙汰が出ても可笑しくない。現に高町が初めて魔法少女となったその日、津神は他の転生者を狙っていたからな。それも転生者目掛けて射出された武器一つだけで家が全壊になるのだから。それ程にキラキラ転生者達の攻撃は実力に見合わず危険だし、津神以外の転生者達が何を信条に行動しているのか分からない。
だから一応フェイト陣営と高町陣営の戦力差と戦い方を見に行くと同時に転生者達の行動も逐一観察しておいた方がいいかもしれない。


「ああ、そうだな。それじゃあ明日行こうか」


幸いなことに無駄遣いを出来るだけ避けたお蔭でお金は十分にある。

……後の問題はどうやって月村達に会わないようにするかだな。
もし出会った時に、一旦断ったくせに何来てんだよ。みたいな目で見られた時の気まずさはねえよ。と思う。
そうだな……いつの間にか制服に取り付けられていた発信機は破壊したし、後は見つからないように全力で影を薄くしてれば問題はないか。多分夜遅くにでも風呂に入れば問題無いよな?

『(嗚呼……。マスターが今フラグを建てた気がする。……ですが、マスターの場合フラグを木端微塵にへし折るからあまり役に立たないんですよね。こういうのも)』
「ん? 何か言ったかルナ?」
『いえ、何も言っていませんよ?』
「? そうか……」









翌日、ネットで調べた温泉にバスと電車を経由して辿り着くと、高町家で見たような気がする車が駐車場にある。

既に宿の方には入っている、と。

そこで俺も一泊二日で宿に泊まるが、泊まる際にこの年齢の所為で受け付けの人とちょっとしたトラブルがあったのはしょうがないと思う。せめて青年の姿にでも変体してくれば良かっただろうか。
魔力を大量に使うから
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