九話〜呪い? いいえ、闇魔法です〜3月21日修正
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俺の元にズカズカやってきて言った言葉が
「明後日友達と温泉に行くんだけど……行くよね?」
である。月村、あんた拒否させる気皆無だろう。
―――怖いよね。偶に直感で私の位置を特定するから……本当にこの子人間?―――
さあね。……確かに言われてみれば、妙に血の匂いがする。明らかに子供が出せる力を越えている。気のせいか血を見る目が危ない……みたいにね。
……あれ? 吸血鬼?
うっわ。吸血鬼だったらまじやばいんだけど。俺瞬殺されちゃうんだけど。
だってあれだろ? 吸血鬼ってあの握力は1トン以上、脚力はステップで音速に辿り着く程。更に弱点を突かなければ瞬時に再生する……あの馬鹿げた身体能力を持つ吸血鬼か?
―――え。なに? そんなに恐いの、吸血鬼って?―――
月村がそうとは思いたくないなあ。俺が出会った吸血鬼って本納のたがが外れないために吸血行動をしていたが、月村が急に襲い掛かってくるのは……本気出せば勝てるかな?
―――うわあ……そんなにすごいんだ。吸血鬼って―――
とりあえず、今はアリシアとの会話よりも、正体不明の月村との会話に集中するのが先決だ。
「良かったら、とか言いながら強制で行く気バリバリだよな? だが断る」
「……あれ? おかしいなあ。誘ったらきっとすぐに来るって言ってたんだけど」
「ちょっと待て。それを言ったのは誰だ」
「東雲君。毎日昼休み教室に来てるんだから仲良いよね?」
「……あのやろう」
「門音君、来ないの? きっと楽しいと思うんだけど。ほら、メンバーだってなのはちゃん、アリサちゃん、仄夏ちゃん、東雲君、お姉ちゃんにファリンとノエル、恭也さんに美由希さんに士郎に桃子さん……いっぱいいて賑やかになると思うよ?」
「……他のメンバーは?」
「え? これで全員だけど」
「知ってるか、月村。お前嘘吐く時に必ずする癖があるんだぜ?」
「ええ!? どこ?」
「手を後ろに回して組んでから目線を上に上げる。更に右足で地面を小突いたら確定だな」
「……よく分かったね」
「俺に嘘など通用せんよ」
「私、門音君に丸裸にされちゃった……キャー!」
紅潮した頬に両手を当ててキャーと言う月村。
その少女に軽くチョップをする。
冗談でもそんなことは止めなさい。一体どこからこんな性格になったのか……。
羞恥心が強いことに変わりは無いのだが、妙に冗談を言う傾向が強くなったというか……なんだろう。少し小悪魔女子になりそうな兆候が見られる……ことはないと祈りたい。
一年の頃は弄り甲斐があって中々に楽しかったんだけどなあ。
「そんなことより早くほかのメンバーを教えなさい」
「……津神君、神白君、佛坂君」
「丁重にお断りしよう」
「……うん」
「まあ、
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