第10話 逢”魔”時(1)
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
返してやるんだから!! ……って訳で、早く塾行きましょ。」
ぐって手を握って気合いを入れるアリサちゃん。
……うん、そうだよね! 羨むんじゃなくて、自分にできる事をまずはしっかりしないと
―――助けて
!! 誰なの!?
「今、なにか聞えなかった?」
「何か?」
「何か、声みたいな…助けてって」
「別に、そんな声聞えなかったわよ」
すずかちゃんとアリサちゃんには聞えなかったみたい、だけど…
―――――助けて!
やっぱり!
「なのは!」「なのはちゃん!」
2人がびっくりしてるけど、本当に声が聞こえる、助けを呼んでるの!
声が聞こえてきたような場所へ向かって、必死になって走っていると………
「え、君が…?」
道の真ん中に、綺麗な赤い宝石を首にかけた、一匹のフェレットさんがいたの。
フェレットさんは普通喋れないけど、絶対呼びかけてきたのはこの子。だって、怪我してるんだもの!
「どうしたのよいきなり!」「なのはちゃん!……その子、どうしたの!?」
アリサちゃんとすずかちゃんが後ろから追いついてきた
「と、とりあえず病院にこの子運びましょう!」
その後はすずかちゃんが病院を探してくれたので、みんなで一緒に病院まで走っていったの。フェレットさんは怪我はあったけど、ちゃんと治るって獣医さんが言ってくれて、とってもほっとしたの。
◆
「フェレット?」
「そう、フェレット。なんでか分からないけど、とっても酷い怪我をしてたから、慌ててみんなで病院まで運んだの。ちゃんと怪我は治るみたいだけど…、ちょっとびっくり」
すずかが珍しい事があったとそんな事を話していたのは、夕方遅くに翠屋から純吾が返ってきてからの事である。
「けれども、そのフェレットを見てると、純吾君と似てるなって」
「? ジュンゴ、フェレットじゃないよ?」
「ふふっ、違う違う。純吾君も、初めて会った時、酷い怪我してて、フェレットも怪我をしてて、その怪我も治るっていうし、色々と似てると思わない?」
おかしそうにそう話すすずかと、それを聞いてフムと考え込む純吾。
「……リリー」
「は〜い、いつもあなたの傍に這いよる(夜・這・い、的な意味で♪)仲魔、リリムちゃんですよ〜」
どこからともなく音もなく、唐突に表れるリリー。
「ん…。フェレット、ジュンゴと似てないかな?」
「う〜ん。……あっ、可愛らしいってことは似てるわね!」
顔をあげ真剣な顔をして疑問を言う純吾に、どうだ、と言わんばかりの顔でとんちんかんな返答をするリリム。すずかが呆れ果てた目でそれに答えた。
「リリーさん、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ