無印編
第二十二話 裏 後 (なのは、クロノ、プレシア、リンディ)
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えなおしてもらおうと思ったのだろう。
「そう、頑張りなさい」
艦長ではなく、母さんと呼んだ、クロノの気持ちを汲んで、リンディは母として先ほどモニターに映っていたプレシアのように慈愛に満ちた微笑をクロノに返すのだった。
◇ ◇ ◇
白いカーテンの向こうの月の光を反射しながら、二十一個のジュエルシードがクルクルとなのはの周りを踊るように周る。
「あはっ! あははははははははははははっ!!」
これが、なのはの手に入れた力だった。比類なき力。誰からも、翔太を守るためになのはが手に入れた力だ。
あの時、レイジングハートが取った手法はジュエルシードの共鳴を応用したものだった。ジュエルシードには共鳴するという特性がある。それを利用して、レイジングハートの中にあるジュエルシード基点して、残りのジュエルシードを取り込んだのだ。そもそも、封印魔法はなのはの魔力を使ったもの。呼び込むのも簡単だった。ちなみに、管理局に渡した二十個のジュエルシードは、力を抜き取った魔力が空のジュエルシードだ。魔力本体は、レイジングハートの中にあった。なお、魔力がないのを時空管理局は封印魔法の所為だと思っている。
プレシアとの戦闘で見せた力になのはは満足していた。これならば、翔太を守れる、と。絶対に傷つけることはない、と。今は、憎々しい黒い敵と一緒に寝ているが、その黒い敵では絶対にできない力を手に入れたのだ。
―――ただ、甘えるだけのあんたとは違うんだから。
なのはは、ぼふん、とベットにダイブする。今日のことを思い出して、えへへへ、とこぼれてくる笑みをとめられなかった。
プレシアとの戦闘から帰った後、翔太は、なのはにほっとしたような笑みを向けて、本当に無事でよかった、と言ってくれた。すごいね、なのはちゃんは、とも言ってくれた。それだけで、なのはは満足だった。
「ずっと……一緒だからね……ショウくん」
さすがに疲れたのか、半分閉じかけた瞼のまま、寝言のように言いながらなのはは眠りについた。その周りを二十一個のジュエルシードが月の光を反射しながら、クルクルと、繰る繰ると、狂狂と周るのだった。
無印 終わり
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