無印編
第二十二話 裏 中 (リンディ、武装隊、アルフ、リニス、プレシア)
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プレシアとの通信から十五分後、リンディたちは、転送ポートの前でプレシアと翔太が現れるのを待っていた。こちらの測定である十五分から遅れること二分。転送ポートが黄色い光に包まれ、転送魔方陣の中からプレシアの使い魔と思われる女性と飼い犬のように首輪で鎖に繋がれた翔太が現れた。
大丈夫だろうか、と翔太の様子を伺ってみるが、殴られた影響で顔が腫れており、おそらく衣服の下もあざだらけだろうが、意識はある様子なので、一安心といったところだろうか。
「ショウくんっ!!」
彼が姿を現した瞬間、リンディの隣に立っていたなのはが駆け寄った。危ないから、ととめようと思ったが、今の彼女を止めることは不可能だろう。使い魔の女性もとめるつもりはないらしく、駆け寄るなのはを相手にしている様子はなかった。使い魔という割にはずいぶんと感情面が薄い使い魔だ、とリンディは思った。
翔太のほうはなのはと後ろに控えている回復要員のユーノに任せることにして、リンディは自分の仕事を遂行することにした。
「ジュエルシードを」
すっ、とリンディが右手に持っていたアタッシュケースを持ち上げた。この中に入っているのは、アースラ側が保持している二十個のジュエルシードである。それらが入ったアタッシュケースを一歩前に歩み出て、受け取った猫耳の使い魔は、アタッシュケースに何かしらの魔法をかけて真贋を確認している様子だった。
疑わずとも、それは本物だ。そう思いながら、早くこの使い魔が巣へ帰ることを望んでいた。
「確かに。受け取りました」
その一言だけ言うと、その使い魔は右手を一振りする。それだけで、翔太の首についていた首輪が外れた。どうやら、リンディの予想は当たっていたようだ。もし、贋物を渡していたら、あの首輪が爆発してもおかしくはない。贋物を用意するという愚策を取らなくてよかった、とリンディは胸をなでおろす。
そんなリンディたちを尻目に使い魔は、転送ポートへと戻り、再び転送魔法を発動させる。黄色い魔力光に包まれながら猫耳の使い魔は一礼する。
「それでは、皆様、失礼いたします」
実に無機質な声と共に猫耳の使い魔は、ジュエルシードが収められたアタッシュケースを手に消えた。
その直後、リンディの鋭い声が響く。
「エイミィっ!!」
『分かっていますよっ! 転送魔法の魔力痕から、座標割り出しっ!!』
それは、信頼するオペレーターへの命令。その信頼に応えるようにエイミィも、オペレーター席のキーボード上を踊るように指を動かしながら猫耳の使い魔の追跡を開始する。待つこと十数秒。小さなモニターの向こうのエイミィの顔が輝いた。
『見つけたっ! 座標確認っ!』
読み上げられた座標は、恐ろしいことにアースラから
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