無印編
第二十二話 裏 前 (アルフ、リンディ、
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レシアでもなかった。
「ショウくんを返せっ!!」
小さな女の子の少し甲高い声が、管制塔に大きく響いた。それが通信相手であるプレシアにも聞こえたのだろう。視線を艦長席から少し離れた場所に設置された特別席へと移していた。その視線の先にいたのは、白い制服に包まれたなのはの姿。プレシアの姿に興奮したのか、今までは大人しく座っていた席から立ち上がって、モニターの向こうに見えるプレシアを睨みつけていた。
そんななのはの心情を慮れば、そういいたくなるのは分かるが、いくらなんでも単刀直入すぎる。だが、翔太のことも考えれば、時間を長引かせるのも、やっかいだ、と考え、リンディは、自分を落ち着けるようにふぅ、と大きく一度深呼吸すると、強大な敵に立ち向かうように意思を持った視線をプレシアに向けた。
「そうね、回りくどいやり取りはなしにしましょうか。それで、要求は何かしら? プレシア・テスタロッサ」
最後に一言軽いジャブを放つリンディ。最後のジャブに対してプレシアの反応は少しだけ眉をしかめただけ。だが、すぐに納得したように頷いた。
『そうか、そっちにはあれがいたわね。そう、なら、話は早いわ。ジュエルシードをすべて渡しなさい。あの子と交換よ』
「その前に翔太くんは無事なんでしょうね」
要求はこちらの予想通りだったため、誰も動揺はなかった。それよりも、大切なのは、人質となっている翔太の無事だ。誘拐事件においては当然のことだ。だが、それにも関わらず、リンディの対応にプレシアは、なぜか事が上手く運んだかのようにニタァと意地の悪い笑みを浮かべた。それに嫌な予感がするリンディ。だが、それを悟らせるわけにはいかない、と微笑を崩すことはなかった。
『彼は無事よ。そうね、見れば分かるでしょう』
やけに待遇が言い。こういう場合は、交渉の一巻として、無事を見せる代わりに何かを要求するのが交渉だ。特にジュエルシードは、一個だけ存在するようなタイプのロストロギアではない。複数個から成るロストロギアなのだ。一個を渡す代わりに翔太の無事を確認させるぐらいはしそうだが。
いや、考えすぎなのかもしれない。プレシアは研究者だった。リンディたちのようなプロではないのだ。だから、交渉のやり方も知らないのかもしれない。それに何より、何もせずとも無事を確認させてくれるのだ。ここで何か言うよりも無言を保つほうが利があるとリンディは考えた。
待つこと数分、画面の端から現れたのは、一匹の使い魔。猫をベースにしたのだろう、リンディがよく知る知人の使い魔のように猫耳が頭のてっぺんに立っていた。そして、彼女が飼い犬のリードのように持っている魔法で作られた紐の先には、首輪をつけられ、後ろ手に縛られた翔太の姿があった。
「ショウくんっ!!」
そ
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