第2章 真の貴族
第20話 フリッグの舞踏会
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に招き入れたらしい。
確かに、先祖代々の家同士の間柄。更に、現在のルイズとキュルケの関係からすると、こう言う流れになったとしても不思議でも有りません。
確か、ツェルプストーの人間は、ヴァリエール家の人間の恋人を奪う事が代々の習わしらしいですから。……って言うか、彼女らの話を総合すると、それは最早恒例行事で有るような気もして来るのですが。
それで、昨夜はルイズとキュルケの間で景品の才人をマトにした決闘騒ぎを起こしたらしいのですが、あのルイズの爆発魔法が、マトモに才人を吊り下げたロープに命中する事など有り得る訳もなく……。
「宝物庫の壁をぶち壊したって言う訳か」
それで、今日は朝から、才人とルイズのふたりで宝物庫の壁修理をやらされた、と言うオチがついて終わった、と言う話なんですよね。
もっとも、俺に取ってはどうでも良い話ですか。笑い話としては面白い話ですけど。
それに実際の話、ルイズと才人は主人と使い魔の間柄ですから、その間に他人が入り込むのはかなり難しい事だと思います。
何故ならば、この世界の使い魔契約がどう言う基準で使い魔を選んでいるのかは判らないのですが、主人と使い魔の間は霊道と言う、目に見えない絆で繋がっているのは間違い有りません。
その間に入り込むのは、如何に、ヴァリエール家の人間の恋人を奪う事を代々の習わしとして行って来たツェルプストー家の人間と雖も難しいと思いますから。
……って、そんな事ぐらいキュルケも判っていると思うのですが。自分と、フレイムの関係を考えて、その関係を、ルイズと才人に置き換えたら簡単に判ろうと言う物でしょうが。
そう考えると、彼女の行動は、おそらく、ふたりをからかっているだけなのでしょうね。才人が言うように。
「で、忍の方は、十日もの間、何処に行っていたのさ?」
そう、逆に聞き返して来る才人くん。まぁ、彼からして見るとやり返したような気分なのかも知れないけど、俺のこの四月最後の十日間は、そんな浮かれた状態では無かったのですけどね。
一応、死と再生に絡む話でしたし、この世界の何処かに、タバサの身柄を押さえようとしている連中が居るような気配も感じましたし。
其処まで考えてから、壁の花ならぬ、山海の珍味を並べたテーブルの守護者と化している蒼き姫の現状を確認する俺。
大丈夫、問題ない。彼女は矢張り、其処に居る。
……ただ、タバサの方の事情が有るから、真実をそのまま話す訳にも行かないか。
「えっとな。先ず、サウナ風呂に放り込まれて、次に、湖畔でキャンプ。昨日は山登りの後に御来光を拝んで、最後は温泉にゆっくり浸かって帰って来たかな」
かなり内容をぼやかして、そう空白の十日間についての説明を行う俺。
しかし、こう説
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