第2章 真の貴族
第20話 フリッグの舞踏会
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、水系統の魔法使いがお小遣いを稼ぐ程度の軽い感じで行うモノらしいですから。水行の魔法使いなら、もっと手っ取り早く稼げるはずの薬に手を出せない、駆け出しレベルの魔法使いでも扱える商品ならば、そう高いモノでもないでしょう。
流石に、何らかの魔法が籠められている香水ならば、そう言う訳にも行かないとは思いますが。例えば、魅了のような呪が籠められている魔法のポーションとかならば。
そして、件のモンモランシ嬢は、俺の方に小瓶をふたつ差し出しながら、少し申し訳なさそうな雰囲気で、
「あの、御注文の香水が完成しました。でも、あの場でも言った通り、代金に関しては香水作製に掛かった実費のみで構いませんから」
……と、そう言って来る。
そう言えば、確かにあの時、この目の前の金髪縦ロールの少女モンモランシはそう言っていたな。
「それに、あの時の状況は、どう考えても、ギーシュの方に非が有りましたから」
確かにあの場の状況はそう言ってもおかしくは無かったのですが、それでも矢張り、不注意でギーシュにぶつかって仕舞ったシエスタにも非は有ったと思います。
もっとも、あの時に妙な精霊の動きを感じたのも事実なのですが……。
但し、精霊の断末魔の悲鳴は聞こえなかったから、この世界の魔法使いが何らかの意図を持って、あのイベントを起こそうとした訳ではない、と判断したのですが、その直後に、竜殺しのジョルジュくんとの遭遇が有って、この世界の魔法使い全てが精霊に敵視されている訳ではない事が判りましたから……。
現状では、あのギーシュと言う少年とシエスタとがぶつかった事に、何らかの意図のような物が存在している可能性も否定出来なくなった、と言う事なのですが……。
但し、その事件を起こした意図がイマイチ理解出来ないのも事実なので、今のトコロはどうしようも有りません。
まして、俺、そしてタバサの方にしても、現状では式神達を常に連れ歩いているのと同じ状態ですから、多少の突発的な事件にも対処可能。
そう考えるのなら、差し当たっては大丈夫でしょう。
「それでしたら、それぞれに香水の瓶ひとつに付き金貨一枚。合計四枚と、後、一枚は今日の舞踏会までに仕上げて貰ったお礼と言う事で合計五枚の金貨でよろしいでしょうか?」
そう言いながら金貨を差し出す俺。尚、この差し出した金貨は、この世界の金貨で、エキュー金貨と言う金貨らしいのですが、実際のトコロ、どの程度の金が含有されている金貨なのか、俺にはさっぱり判らない代物でも有ります。
尚、少なくとも、式神達に支払う金貨としては使用不能の金貨なので、使い道は、この世界での活動費用のみに限定される代物でも有るんですよ。
その俺が差し出した金貨五枚をあっさりとモンモランシが受け取ったと言
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