第2章 真の貴族
第20話 フリッグの舞踏会
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けどね。
それに、体臭を隠す為に香水を付ける事が一般的だった中世ヨーロッパに近い世界ですから、香水の付け方や、香りの広げ方の知識が発達していても不思議では有りませんか。
もっとも、入浴に関しては、王でさえ、生涯に入浴は数度しか行わなかった中世ヨーロッパとしては不思議なのですが、2,3日に一度は入浴を行う習慣がこの世界には有るようです。
おそらくは、ブリミル教の宗教的な戒律が、入浴を戒めている訳ではないのでしょう。
更に、魔法が清浄な水やお湯を手に入れ易い環境を作り上げている事も、その入浴と言う習慣を定着させている原因ですか。
「この香りは薔薇やと思うな。フローラルタイプの香水と言う訳か」
俺の台詞で、この怒れるピンクの御主人様が少しは落ち着いてくれたら良いのですけど……。
ただ、彼女の発している雰囲気から考えると、この程度の台詞では、無理かも知れないのですが。
しかし、そもそも、ルイズは主人で、才人は貴女の使い魔なのですから、この絆はそう簡単には切れたりはしません。
まして、キュルケはからかっているだけだと思いますから。
主にルイズさんの事をね。
「何が言いたいのよ、用が有るのなら早く言いなさい」
しかし、相変わらずイライラとした雰囲気のまま、ルイズはそう答えた。
……無理ですか。まったく、落ち着くような雰囲気では有りませんね。
これは処置なし。このままでは、才人の墓を作ってやる必要が出て来たと言う事。
墓石には、勇敢なる異世界の犬、ここに眠る。と刻んでやるからな、才人。
「ルイズ。ピンクのバラと、真紅のバラの違いは理解しているか?」
まぁ、冗談はさて置き、あまりにも負の感情を発し過ぎられても問題が有ります。
それに、真紅のバラとピンクのバラが同じ立ち位置で移り気な蝶を誘ってどうしますか。
ピンクのバラには、ピンクのバラなりの誘い方と言うのが有ると思いますから
「ピンクのバラのから受けるイメージは、上品さ、気品。そして、しとやかさや。
それが理解出来たら、その香りに負けない雰囲気で、アソコで踊っているふたりのトコロに行って来い」
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