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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
罪とは人が作り出す物、だが人は罪からは生まれない
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!その悪臭のお陰で、スリが成功するんだよ…それにその臭いで奴等も近付かないし…」
お父様が脱がした臭い服を、焚き火の中に放り投げるのを見て、文句を言うフィービー。

「もうスリをする必要は無い!もう脅えて暮らす必要は無い!…こんな国は僕が修正する!」
だが何時になく真面目な目をしたお父様が、力強い口調で彼女等を助ける事を宣言する!
そうよ!
こんな酷い状況のままで良い訳ないわ!


みんなに食べ物を手渡したお父様は、決意の篭もった表情で立ち上がると、この隠れ家から出て行く。
私達もお父様の後に続き、隠れ家から出てお城へと歩みを進める。
もう黙っている事何て出来ない…
何かをしなければ、頭がおかしくなりそうなのだ。




よほど怒り心頭な様で、スタコラサッサと私達を無視してお城を目指すお父様…
私はそのスピードに付いていず、1人だけ遅れてしまう。
見かねたウルフ様が私を抱っこしてくれたので、何とかお父様とはぐれずにすみました。
うん。ウルフ様格好いいッス!

「止まれ!これ以上は陛下の許しがある者のみが進入出来る。お前達の事は聞いていない!引き返して帰りなさい!」
少しだけ先にお城へ着いたお父様が、兵士さんに通せんぼされている。
よし、悪い兵隊さんはぶっ殺しちゃえば良いんです!
フィービー達に酷い事をした報いを受けるべきです!
「悪いけど通してほしい…この国の現状に文句を言いたいからね!」
そんなヌルい事を言ってないで、ともかくぶっ殺しちゃえばスッキリするんですよ!

「悪い事は言わん…命が惜しかったら、諦めるのだ。不平を言っても何も変わらんし、そんな事すれば後ろの女性達が酷い目に遭う…」
ほら。どうせ退かないのだから、お父様のバギクロスで細切れにしちゃえば良いのに…ってか、お父様がこちらに振り向き驚いている?
何故?
「早々にこの国から出て行くが良い…それがお前等の為だぞ!」

兵士さんの言葉を聞き、私達を連れその場から離れるお父様…
そして人目を避ける様にお城の物陰まで移動する。
何かしら?…あの兵士さんへ不意打ちでもかますのかしら?
私達の実力なら、そんなことしなくても瞬殺だと思うけど…

「お父様、あの兵士さんもぶっ飛ばしちゃいましょうよ!」
自分が弱いつもりでいるからって、私達まで同じだと思うのはやめてもらいたいわ!
「ダメだよマリー…彼は善人だ………彼もこの国の惨状を憂いでいるんだ。でも、彼には力がない…目を瞑り、自分を守るしか出来ない…そんな彼に罪はない」

「う〜………じゃぁどうするんですか、お父様!折角此処まで来たのに!?」
う゛……じゃぁどうすんのよ!
い、いいじゃない…お城に勤めている奴等は、みんな悪いヤツ認定で!
………でも、悪い人じゃ無いって
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