暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
圏内事件〜殺戮へのチケット〜
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りたいのなら、なんにしてもまず第一に試されるのは、やはり力であり頭脳などのいわばその他の部分は就任してから問われるため、あまり問題視されない。
そして、《六王》内には席というものがあり、第一席から第六席までがある。現在、《六王》第一席───つまりアインクラッド内で最強の座に君臨しているのは、まあ言うまでも無く《白銀の戦神》ヴォルティスであり、次席である第二席に収まっているのが《神聖剣》ヒースクリフである。
この二席に関しては、《六王》発足時から不動である。
逆説的に言えば、その二席を除いた四席は細かい変動があったわけだが。
その中でもレンが居座っている第三席は、前任者、今任者と二期続いて
殺人者
(
レッド
)
プレイヤーが収まったことと、それ以前の就任者達が変死したり犯罪に走ったりでまーとにかく良いことがひとつも無かったのだ。
そんなことを踏まえたうえで、大衆のプレイヤー達はその第三席にある二つ名を謙譲したのだ。
その名もズバリ《呪われし席》である。
まあ、ひねりも何もない名だが、反面、これほどはまる二つ名もないなと感心したこともある。
「……それで?さすがにここで帰ってくれって言ったって、おじさん達帰ってくれないんでしょ?」
「そりゃあ、まァ──」
な、とPoHと言おうとした瞬間、それはもう起こっていた。
レンの手───これまで無防備にだらんと下げていたそれが煙るほどの速度で閃き、空中に不可視の致死の斬撃を展開する。
そしてそれは、会話中という日常生活の上で生じやすい絶対的な隙を有しているPoHに圧倒的な速度を持って降り注ぐ。
──勝った!
レンの脳裏にそう表示される。だが───
がっきいいィィィィーん!!!
と脳を揺さぶるような金属音が鳴り響き、そこからレンのしようとしていた全ての動作を封じた。
レンの致死の斬撃は防がれたのではない。それならばまだ納得できる。
レンの武器のワイヤーは、クラスで言えば魔剣クラスに近いものがあるが、実質的には本物の魔剣である
友切包丁
(
メイトチョッパー
)
には劣る。しかもレンの手が動くのを視認してから防御するのは、《六王》クラスのプレイヤーならば平気でやってのける。
そう、防御するならば。
PoHは防御なんてしていなかった。
ただ回避した。それだけ。
文字にしてみると、たったこれだけのことがレンに与えた衝撃は大きかった。回避というものは、当然ながら防御より難易度は高い。理由は、軌道を読み、その地点で待っていれば良いだけの防御と違い、回避は視認してからの避けるという動作が必要になってくる。
やるべき段階が一段階多い回避が、防御よりも難易度が高いのは当然といえば当然であり、それでレンの動作が一瞬にせよ止ま
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