■■SAO編 主人公:マルバ■■
壊れゆく世界◆ユイ――MHCP001
第三十八話 死神の鎌が守るもの
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ion System
Rebuilding broken programs.............OK. The systems has successfully rebuild.
Fixing errors successfully done!
Restarting AI.........OK.
Rebuilding polygon figure.........DONE.
最後の行が表示させると同時に、ユイが青い柱に包まれてその場に再び現れた。彼女はショックを受けたようにその場に立ち尽くしている。
「ユイ……ちゃん……?」
アスナが恐る恐る呼びかけると、ユイは泣き笑いの顔で振り向いた。
「全部、思い出したよ……。パパ、ママ……!」
それからユイ自身の口から語られた事実はあまりにも驚くべきことだった。
ユイ自身はAIであり、カーディナルシステムの開発者たちがプレイヤーの精神的な問題を解決するために作られたプログラムだということ。おそらく茅場晶彦によって下された命令によりプレイヤーへの干渉を禁じられ、何もできなくなったユイはただひたすらにプレイヤーの感情のモニタリングを続け……そして、彼女に備わった感情模倣機能が、閉じ込められて狂気に陥ったプレイヤーの感情を見事に模倣し、自己崩壊したこと。そんな中偶然発見したキリトとアスナの感情を観察し、彼らに会いたい一心で彼らの元に現れたこと。
「わたしは自己崩壊と同時にカーディナルの監視対象から外されたようです。以前の権限は失っていますが、システムへの簡単なアクセスは今も可能です。最も、やりすぎればすぐに異物として消去されるでしょうけれど」
「そんな……それじゃあ……ユイちゃんは、消えちゃうの?」
「いいえ、現在わたしはシステムの監視対象から外されています。監視対象に入らなければ消去の対象にはなりません」
キリトがユイに歩み寄ると、柔らかい口調で尋ねる。
「ユイはもう、システムに操られるだけのプログラムじゃない。だから、自分の望みを口にできるはずだよ。……君の望みは、なんだい?」
「わたしは……わたしは……っ!!」
ユイはその細い腕をいっぱいに伸ばすと、キリトとアスナに向かって叫んだ。
「ずっと一緒にいたいです……! パパ、ママ……!!」
アスナは流れる涙を拭おうともせずにユイに駆け寄り、その身体をぎゅっと抱き寄せた。
「ずっと、一緒だよ……っ、ユイちゃんっ」
少し遅れて、キリトの腕もユイを包み込んだ。
「ああ、ユイは俺たちの子供だ。家に帰ろう。みんなで暮らそう、いつまでも……」
マルバは抱き合う三人の邪魔をしないようにコンソールに近づき、調べ始めた。
先ほどユイが言ったとおり、ユイの管理者権限はシス
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