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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第七話 歓迎戦
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いや、私は」

 急に顔を強張らせ、何か思いつめるように俯いた。もしかしたら思い出しているのかもしれない。楽園の塔のときの出来事を。あの惨劇を。目の前で仲間が死んでいくその恐怖を。だから、仲間を再び作りたくないのかもしれない。失ったことへの悲しみは、未だ拭えずエルザは夜になると辛そうに涙を流していた。俺がその時出来ることは傍にいてやることだけだった。けれど……


「仲間が傍に居るだけでも、人は楽になれる。その仲間を失うことは恐怖だが、仲間を作らないことも恐怖になる。人は孤独には耐えられない。そう、俺は思うぜ。少しずつでいい、ゆっくり前に進もう。転びそうになったら俺が助けてやるよ」

「……あぁ、ありがとう。ルシア」

 エルザの零れ落ちる涙を背に夕暮れに照らされているギルドが、まるで俺たちを歓迎しているかのように綺麗にそして暖かく輝いているように見えた。



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