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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第七話 歓迎戦
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がらもしっかりとした足取りでギルドへ帰っていった。……もう動いてやがる。ありえねぇ、化け物だな。あれは。
「凄かったな! お前とラクサスの戦い。久しぶりに俺もウズウズしてきたぜ!」
「歳を考えろ、ワカバ」
まだ若いわっ!と俺にツッコミながら、まだ若いよなと自問自答しつつも、さすがと言える速さで俺が賭けて儲けた分の金額を差し出してくれた。もはや職人芸だ。渡された金額を見ると倍以上に膨れ上がっていた。こりゃあ多少の贅沢もできそうだな。すると急にひんやりと冷たいものが頬に当たった。ビクッとしてしまった、ヘタしたら今日一番の驚きかもしれない。横を向くと笑顔のカナがジョッキ程の大きさのタルを俺の頬に当てていた。
「お疲れ、ルシア。凄い試合だったね、思わず見惚れちゃった。はい、これは奢りだから気にしなくてもいいよ」
「あぁ、さんきゅ」
俺は丁度乾いていた喉を潤すためにカナから奢ってもらった飲み物を一気に呷り一気に噴出した。カナがうわっ!と驚いていたがそれは俺のセリフならぬリアクションだ。
「酒じゃねぇーか!」
「だって大人ってこれが好きなんでしょ?」
カナから見たら俺はどうやら大人に分類されるらしい。まだ十三歳なんだが。まぁ折角奢ってもらったんだ飲まなきゃ悪いよなと自身でも分かる言い訳をして酒を飲み干した。ご馳走さん、とカナに告げると笑顔でお粗末様でしたと返してくれた。普通に子供が言うと微笑ましいな。
「まさか、ルシアがラクサス倒しちゃうぐらい強いとは思わなかったなぁ。もしかしたらグレイ倒せちゃうかもってぐらいで思ってたから」
「さすがに、ガキには負けねぇーよ。ってかグレイはどうだった? 大丈夫か?」
「うん、身体の痺れは今日中にとれるだろうって。それに打撲程度だったし」
「ありえねぇ。その程度の怪我で済んだのかよ……なるほど確かに将来有望だな」
「それはルシアもでしょ? 皆驚いてたよ、もちろんわたしも! あっこれから用事があるんだった」
カナはまたねと一言俺に告げギルドへ走り去っていった。忙しい奴だな。でも俺に物怖じしない気の良い子だ。すると、俺に影が覆いかぶさるように誰かが現れた。
「随分と仲が良さそうだったな」
振り返ると、腕を組みながら睨みつけるように俺を見ているエルザがいた。
「ん? あぁ、エルザか。いや、中々に気の良い子だったからな。つい話込んでしまった」
ふん、と拗ねるように俺から顔を背けた。嫉妬か?……いやたぶんエルザは不安なのだ。まだ、このギルドで話せるような仲間がエルザにはできておらず、唯一共にいた俺が他のギルドメンバーと仲良くしているのを見ると恐くなるのだろう。
「エルザも早く友達ができると良いな」
「…………
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